バイクのエンジンオイルの種類やエンジンオイルに関するパーツの働き

公開日: : 最終更新日:2015/12/07 バイク

エンジンオイルの詳細

エンジンはいくつもの金属部品同士が組み合わさって構成されています。そしてその内部では超高速でピストンが往復運動を行い、クランクが回転運動を行っています。とても過酷な動作がエンジン内では常に起こっているのです。

そのような状態でもし、エンジンオイルが無かったとしたら、金属同士は激しく擦りあって磨耗し、また摩擦によって重大なエンジントラブルも招いてしまうことでしょう。そうならないために、エンジンオイルを循環させて金属部品の表面に油膜を張り、磨耗や摩擦から金属部品を守ってあげる必要があるのです。

エンジンオイルには潤滑以外にも、様々な役割を持っています。各部を循環することでエンジン内で生じる熱を奪う冷却作用を働き、シリンダーとピストンの間に油膜を張ることで混合気や燃焼ガスが漏れないようにする密閉作用も働きます。

各パーツの間にオイルが入り込むことで緩衝効果もあり、また各部品の動作によって生じた金属粉や、混合気の未燃焼物質などを取り除く洗浄効果もあります。そして金属には大敵である錆の発生も、エンジンオイルが油膜を張ることで防いでくれるのです。

エンジンオイルの種類や規格

エンジンオイルは主成分となるベースオイルに添加剤を加えて製造しています。このうちベースオイルの原料によって「鉱物性オイル」「化学合成オイル」「部分化学合成オイル」「植物性オイル」などに分けることができます。

エンジンオイルの種類

私たちが一般的な市販バイクに乗り、公道を走ってツーリングや街乗りを楽しむ場合は「鉱物性オイル」もしくは「化学合成オイル」を使用するのが一般的です。

鉱物性オイルは、ガソリンの基でもある原油からつくられているオイルです。オイルの質によってリーズナブルな価格のものから高性能なレース向けの高級オイルまで幅広く揃っています。古くからエンジンオイルとして親しまれてきていますが、化学合成オイルと比べて耐熱性能や酸化も早く劣化しやすいとも言われがちです。

化学合成オイルは、化学的に合成して製造されたものです。実は原料は鉱物油と同じく原油なのですが、高いレベルでの生成が行われており、不純物が可能な限り取り除かれています。そのため、鉱物性オイルよりも高性能となります。その分値段は高価となります。

鉱物性オイルと比べて化学合成オイルは「エンジン内部の保護性能に優れる」「エンジンの清浄効果がある」「燃費向上」「始動性向上」など、多くの利点が挙げられています。なお、鉱物性オイルと化学合成をオイルを混ぜ合わせたものを、部分化学合成オイルと呼びます。

一般使用においては馴染みのあるものではありませんが、ひまし油などを原料とした植物性オイルもあります。こちらは高い潤滑性を誇る高性能オイルなのですが、外気による酸化スピードが早いことから一般使用には適していません。主にレース向けのオイルとなります。

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オイルフィルター

エンジンオイルがエンジン内を循環していると、内部で発生した異物がオイル内に含まれてしまいます。その異物を取り除く役割を持っているのが、オイルフィルターとなります。

オイルフィルターの詳細

エンジンオイルが循環していても、エンジン内の金属部品は磨耗して粉を発生してしまいます。また、カーボンや取り込んだ空気中に含まれていたゴミも入り込んでしまい、それらをオイルが絡めとっています。この絡めとった異物等を含んだままオイルが循環していると、オイルラインを詰めさせてしまう恐れがあり、もしそうなった場合重大なエンジントラブルを招いてしまいます。そこで、オイルフィルターによってオイルに含まれる異物を除去する必要があるのです。

オイルフィルターは、オイルラインの途中に接地されており、非常に細かい繊維質のろ紙を備え、これによって異物を取り除きます。

オイルフィルターには2つの種類があります。1つ目はカートリッジ式と呼ばれ、フィルターが金属製のケースに収まっているタイプです。交換が簡単であることから、現在はこちらのタイプを使用することが多いです。

2つ目はインナー式と呼ばれるタイプです。ケースが備わっておらずフィルターのみで、交換時にはエンジンに設置されたオイルフィルターケースを開けて組み込みます。カートリッジ式と比べて低コストという利点がありますが、組み込みに不備があるとオイル漏れを起こしてしまうことがあります。

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ウェットサンプ

4ストロークエンジンの稼動にはエンジンオイルの潤滑が欠かせません。オイル潤滑の方式には大きく分けてウェットサンプとドライサンプの2つがあります。こちらではそのうちウェットサンプについてご紹介します。

ウェットサンプの詳細

ウェットサンプ式では、エンジンオイルは常にエンジン内にとどまっています。具体的にはエンジンの底にオイルパンと呼ばれるオイルを溜めておく部位が備わっており、そこからオイルポンプによってエンジンオイルが汲み上げられ、オイルラインを通って各部へと循環しています。循環を終えたオイルは自然落下によってオイルパンへ落ちてきます。

潤滑箇所はシリンダーヘッドのような多大な熱にさらされる箇所はもちろんのこと、各部までくまなく循環されるようになっています。ピストンの下にオイルジェットを備えてオイルを噴射しているものもあり、またクランクシャフトの各部に小さな穴を備えることでクランク周りも効率よく循環を行っています。

ウェットサンプのメリットは、エンジンにオイルパンを設けていることでエンジン自体がオイルタンクの役割も果たしている点です。そのため別途オイルタンクを設置する必要も無ければ、それとエンジンを結ぶオイルラインも必要ありません。構造がシンプルなのでコスト面も優れます。

逆にデメリットとしては、オイルタンクをエンジン外に備えるドライサンプ式に比べてウェットサンプはエンジンオイルが常にエンジン内にあるという性質上、オイルは熱を持ちやすく冷却効果を与えにくい他、オイルの粘度が低下しやすくなってしまいます。また、オイルパンのスペースを考えなくてはいけないため、エンジンの高さも増してしまいます。

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