牛肉はうまい!「すきやき」「やきにく」の歴史とは・・・

公開日: : 最終更新日:2015/04/08 グルメ.食品, 牛肉

日本の牛肉食の歴史

rekishi_nihon日本で牛肉食が始まったのは、明治維新以降というイメージをお持ちの方も多いと思います。
特に、明治時代に『牛鍋』が流行ったというのは有名な話ですね。

しかし、それ以前の日本では、牛肉が全く食べられていなかったのかというと、決してそういうわけではなかったようです。
古くは、2000年ほど前に、すでに牛を殺して食べる文化が存在していたといいます。

当時の日本人は肉食に抵抗がなかったようで、貝塚などの遺跡からは牛だけでなく、イノシシやウサギ、鹿、サル、イルカなどの骨が見つかっています。
やがて仏教が伝来して、殺生は良くないということから肉食をしなくなったと言われていますは、実際には仏教伝来後も牛肉を食べる文化はしばらく続いていたようです。

その後、肉食禁止令のようなものが出るようになり、徐々に肉食から離れていくのですが、その裏には農業の発達によりタンパク源を肉に頼る必要がなくなったということも大きな関係があったのでしょう。
しかし、それ以降も牛肉は食べ続けられていました。

表向きでは食べないということになっていたのですが、裏では僧侶ですら牛肉を食べていたという話もあります。
また、江戸時代には滋養強壮に良いということで、牛肉は広く食べられていたようです。

ただし、この時代の牛肉は薬という認識が強かったようで、実際に牛肉を扱っていたのは薬屋に分類される店でした。
ですが、そのような形でも牛肉食が続いていたからこそ、明治時代に誰もが抵抗なく牛肉を食べられるようになったのかもしれませんね。

欧米の牛肉食の歴史

rekishi_oubei最近では、日本の食生活が欧米化してきていると言われています。
食生活が欧米化をより具体的にいうと、肉食中心になってきたということですね。
それほど、肉食=欧米というイメージが強いですが、牛肉を食べるようになった歴史を調べてみると、なんと先史時代までさかのぼることになります。

およそ3000年前のものと言われる古代エジプトの壁画に、牛を解体して食べる様子を描かいたものがあり、専門家の研究によると、それ以前にも牛を食べる文化は発達していたのではないかと言われています。

とはいえ、欧米でも牛肉を一般庶民が食べるようになったのは、産業革命以降のようです。
なぜなら、機械がなかった時代には、人の何倍もの力を持つ牛の存在は労働力として、とても貴重なものだったのです。

そのため、食用にされるのは、年老いた牛やケガをした牛など、働くことができなくなったものに限られていたようです。
ですから、その時代に肉といえば、主に豚肉や羊肉、それに鶏肉のことを指していました。

ただし、一部の富裕層や権力者の間では、労働力を牛に求める必要がなかったので、早い時期から牛肉食が行われていたようです。
牡牛を去勢すると肉質が柔らかくなることもすでに知られていて、いわゆる贅沢な食文化も発達していたと言われています。

その後、産業革命を迎えてから一般庶民の間にも牛肉食が広まり、現代につながってきます。
そう考えると、欧米でも牛肉食が一般化したのは、つい最近のことと言えそうですね。

すき焼きの歴史

rekishi_sukiyaki『すき焼き』といえば、牛肉料理の代表選手。
『しゃぶしゃぶ』と人気を二分していますが、昔からごちそうといえば『すき焼き』という人も多いことでしょう。

日本で”公”に牛肉が食べられるのなったのは明治時代以降ですが、それとは別に『すき焼き』という料理は存在していたといいます。
それは『鋤焼』というもので、農夫たちがお腹がすいた時に、農具の鋤(すき)を鉄板代わりにして魚や豆腐を焼いて食べていたのが始まりのようです。

また、もう一つ、薄く切った肉という意味の”剥身(すきみ)”という言葉が元になって『剥き焼き』になったという説もあります。
明治時代に入って文明開化の声とともに『牛鍋』が大流行したのですが、1869年に神戸で牛肉すき焼き店である「月下亭」が開店します。

そこから、関西では『すき焼き』が広まっていくのですが、関東では依然として『牛鍋』が一般的でした。
ところが、関東大震災で牛鍋屋が閉店し、その時に関西から進出したすき焼き屋が牛鍋をアレンジしたものを作り、『すき焼き』という名前が広がっていきます。
ただ、関西風すき焼きと関東風すき焼きには作り方の違いもあり、それは現代まで続いていますが、とき卵を付けて食べるという点は、どちらも一致しています。

日本の代表的な料理とも言える『すき焼き』ですが、昭和の名曲である坂本九の「上を向いて歩こう」が『Sukiyaki』というタイトルで、アメリカのビルボードチャート1位を獲得したというのも、有名な話です。

焼肉の歴史

rekishi_yakiniku牛肉の食べ方として、広く親しまれている『焼肉』。ガッツリと肉を食べたい時には、最高のメニューですよね。
さて、その焼肉の起源を探ってみると、中央アジアに住む遊牧民の食文化として、恐らく紀元1世紀頃から始まったとされています。

中国でも、2世紀頃には肉を焼く料理があったという記録も残っていて、生肉を保存することができなかった時代の、安全な食べ方として好まれていたようです。

その後、4世紀頃になると朝鮮半島に仏教が伝来してきた影響で『動物殺生禁止令』というものが発令され、肉食そのものが衰退していきます。
しかし、13世紀には蒙古族が南下して、肉食が復活したのです。

その後も、様々な形で肉を焼く料理は作られていったのですが、現在の『焼肉』のスタイルができたのは、以外にも戦後ということで、つい最近のことだったようです。
そして『焼肉』というと韓国のイメージが強いのですが、実は日本が生んだ食文化であるという説もあります。

どうやら、肉を直火で焼いて食べるというスタイルは朝鮮半島の食文化ですが、それを店舗産業として確立したのは日本が先だったようです。
また、朝鮮半島では、内蔵を食べるという習慣はあまりなかったとも言われています。

ですが、戦後の食糧難の時代、なかなか肉が手に入らなかった日本で内臓類を食べるという、いわゆる『ホルモン焼き』が始まりました。
こうして見てみると、焼肉のルーツは韓国や朝鮮半島にあるのですが、現在の形を作ったのは日本だったと言えそうです。

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