牛肉の産地やブランドの特徴について調べてみた

公開日: : 最終更新日:2015/04/08 グルメ.食品, 牛肉

アメリカ産

america一時期のBSE問題のために、アメリカ産の牛肉が輸入禁止となりました。
それまでは、あまりアメリカ産の牛肉がどのようなものなのか、意識していなかったという方も多いのではないでしょうか。

アメリカ産の牛肉とは、言うまでもなくアメリカ合衆国が原産国となっている牛や、アメリカ内で加工されている牛肉のことを指しています。
アメリカ産の牛肉と日本の牛肉の違いといえば、まずはその値段でしょう。

元々、肉食が中心のアメリカですから、牛肉の消費量も多く値段が安いことが大きな特徴といえます。
そのため、日本でも牛丼チェーン店や焼肉屋などではよく使われてきていました。

また、スーパーなどで特売されることも多いですから、育ち盛りのお子さんがいるご家庭などでは嬉しい食材ということができるでしょう。

ちなみに、アメリカ産の牛には、「アンガス種」、「ヘレフォード種」、「ショートホーン種」、「シャロレー種」、「リムジン種」などの種類があり、最近の傾向としては霜降り肉が嫌われてきているために、上質の赤身肉を作る研究が盛んなようです。

さらに、栄養面から見てもアメリカ産の牛肉は、良質のタンパク質や鉄分、亜鉛、ビタミンB群などを豊富に含んでいて、ロイシン、イソロイシンをはじめたとした9種類の必須アミノ酸もバランスよく入っているといわれています。

その上、日本の牛肉よりも脂肪分が少なくカロリーも低めですから、アメリカ産の方がよりヘルシーな牛肉ということができるんですね。
ですから、BSEのような問題さえなければ、むしろ歓迎すべき牛肉といえるのかもしれません。

オーストラリア産

australiaオーストラリア産の牛肉といえば、「オージー・ビーフ」という名称で有名ですね。
アメリカ産の牛肉と並んで、比較的安い価格帯で入手することができますので、日本でも人気の高い牛肉ということができるでしょう。

それに、日本国内の大手ハンバーガーチェーン店のほとんどが、ハンバーグの肉としてオーストラリア産の肉を使っているといいますから、特に意識はしていなくても、私達の生活の中に溶け込んでいるものなんです。

オーストラリア産の牛肉であるオージー・ビーフの特徴は、広い敷地で放牧し、牧草を餌にしているグラスフェッドであるということです。
つまり、オーストラリアの豊かな自然の中で栄養たっぷりの牧草を食べて大きくなっている牛ということなんですね。

ただ、そのために赤身が多く、肉質は少し硬くなってしまいます。
ですから、焼肉やしゃぶしゃぶなどに使うよりも、ミンチにしたり、カレーやシチューなどの煮込み料理に使うほうが適しているといえるでしょう。

最近では、日本人向けに霜降り肉を作ろうと、グレインフェッドと呼ばれる穀物飼育される牛も増えてきているようですから、今後が楽しみです。
オーストラリアは国土も広いですので、その土地の気候にあった牛の種類を育てています。

代表的なものとしては、「アンガス種」や「ヘレフォード種」、「マリーグレー種」、「ブラーマン種」などが挙げられます。
値段が安い分、味はイマイチという人もいますが、育ち盛りのお子さんがいるご家庭などでは、嬉しいお肉といえるでしょう。

日本産

japan日本の牛肉といえば、すぐに思い浮かぶのが『和牛』でしょう。
ですが、日本の牛が、すべて『和牛』と呼ばれるわけではなく、他に『交雑種』や『ブランド牛』という、合計3つの種類に分類されています。

さらに、和牛自体も「黒毛和種」や「あか毛和種」、「無角和種」、「日本短角種」など、さらに細かく分類されています。
和牛は、元々日本にいた牛に外来種を交配させ、品種改良を重ねて開発された種類です。

飼育に手間もかかり、大量生産が難しいために、和牛と名がつくものはどうしても価格が高くなってしまいます。
和牛の中でも代表選手が「黒毛和種」で、全体の95%を占めているといわれています。

「黒毛和牛」という名称は、スーパーなどでもよく見かけるのではないでしょうか。
次の『交雑種』というのは、あまり知られてはいませんが、「F1牛」と呼ばれることもあり、ホルスタイン種やジャージー種などの乳牛と、黒毛和種などの肉牛の間に生まれた子牛のことを指しています。

なるべく安く、それでいて肉質を良くするために開発されたもので、純粋種よりも病気への抵抗力が強いという特徴があります。
ただ、味には個体差が出ることが多いようです。

最後の『ブランド牛』というのは、「松阪牛」や「神戸ビーフ」などの、いわゆる高級品の牛肉ですね。
金額も高いですが、その分だけ味もよく、まさに牛肉の中でも絶品と呼べるものが揃っています。

このように、日本産の牛肉といっても大きく3つの種類に分けることができ、それぞれ価格や味にも違いがあるものなのです。

日本のブランド牛

brand日本のブランド牛というと、「松阪牛」や「神戸ビーフ」、「但馬牛」などが有名ですが、どれをとっても高級品で、美味しいのは間違いありませんが、なかなか手が届かないというイメージが強いのではないでしょうか。

実際にブランド牛は、育てるためのコストや手間ひまもかなりかかっていますから、必然的に価格も高くなってしまいます。
ただ、その分だけ味も絶品ですから、特別な時の贅沢品として味わうのには、最高のお肉ということができるでしょう。

ブランド牛は「銘柄牛」と呼ばれることもあるようです。
その産地によって、様々なブランド牛があるわけですが、その元になっている、いわゆる素牛と呼ばれるものは「但馬牛」なのだとか。

この但馬牛を、全国の肥育農家が丹誠込め手育て上げることで、各地のブランド牛が生まれているということなんですね。
各産地によって気候や風土も違いますし、また育て方やエサなどにも工夫が凝らされていますから、それぞれに味わいや風味にも特色があらわれてきます。

ブランド牛の中でも、特に有名なのは最初にも挙げた「松阪牛」や「神戸ビーフ」ですが、ここに「近江牛」が加わると、「日本三大牛」と呼ばれるようになります。
実際、どれも格別に美味しい牛肉ばかりですね。

他にブランド牛と呼ばれているのは、先程の「但馬牛」や「米沢牛」、「飛騨牛」などです。
日本三大牛以外の牛肉も、それぞれに特徴があり、ブランド牛の名に恥じない絶品の美味しさを誇っているものばかりです。

松阪牛

matsuzaka日本のブランド牛の中でも、特によく知られているのが、この『松阪牛』でしょう。
「まつさかうし」とか「まつざかうし」など、いくつかの呼ばれ方があるようです。

ただ、『松阪牛』という品種があるわけではなく、「但馬牛」をはじめとした黒毛和種の子牛を買い入れ、三重県の松阪市とその周辺で育てられた牛のことを指しています。

松阪牛は、その品質の高さから日本一の肉牛として、また日本だけでなく世界各国で「肉の芸術品」と呼ばれるほどに広く知られています。
松阪牛といえば、牛の食欲を増進させるためにビールを飲ませたり、血行を良くするためにマッサージすることなどが有名ですね。

それほどの手間ひまをかけているからこそ、世界に誇れるような素晴らしい牛肉ができるのでしょう。
ただ、その分だけ価格も高くなってしまいますが、これはやむを得ないところかもしれませんね。

松阪牛は、キメが細かくキレイな霜降りで、とても甘みのある味わいが特徴です。
この霜降りになっている脂肪は、手のひらに乗せただけでも溶けてしまうほどの良質な脂肪で、焼くことでより一層、香りが引き立ってきます。

もちろん、口に含んだ時にはとろけるような味わいが広がり、噛む必要がないほどの柔らかさです。
松阪という地域は、年間の平均気温も14~16度と比較的温暖で気候にも恵まれ、牛が過ごしやすいといわれています。
そんな地域で人間が十分な手間ひまをかけて育てているからこそ、あの素晴らしい味わいが生まれてくるのですね。

神戸ビーフ

koube『神戸ビーフ』は、日本三大牛の中の一つ。
「神戸牛」と呼ばれることもありますが、正式な名称は『神戸肉』または『神戸ビーフ』です。
2009年のアメリカメディアが選ぶ「世界で最も高価な9種類の食べ物」の中の一つに選ばれたこともあり、「Kobe Beef」は世界で最も高級な牛肉として海外でも広く知られ、高級銘柄牛肉の代名詞となっています。

神戸ビーフの元になっているのは「但馬牛」で、その但馬牛の中でも一定の基準を満たしたものだけが神戸ビーフと呼ばれています。
つまり、神戸ビーフというのは、高級な但馬牛ということなんですね。

ですから、神戸ビーフの基準を満たしているものであれば、「神戸ビーフ」でも「但馬牛」でも、どちらの名前で出荷することもできるのです。
神戸ビーフは、キメが細かく良質な脂肪が含まれていることが大きな特徴といえます。

実は、神戸ビーフの脂肪は、他の和牛よりも低音で溶けるもので、それが独特の美味しさのもとになっているようです。
サシと呼ばれる脂肪の入り具合も絶妙ですし、舌触りや歯応え、それにもちろん味わいも、さすがに日本三大牛の一つと呼ぶにふさわしいものです。

神戸といえば、西日本を代表する港町として発達し、古くから海外の観光客も多くきています。
神戸が開港した時に、外国船の船員が神戸ビーフを食べ、その美味しさに驚いたというエピソードも残っているとか。
その土地柄からしても、世界に広く知られることが運命づけられていたといえるのかもしれません。

近江牛

oumi『近江牛』は、日本三大牛の中の一つでもあり、日本はもとより世界の食通たちをうならせる高級牛肉として、広く知られているものです。

近江牛の産地は、滋賀県の「蒲生」、「神崎」、「愛知」という三郡で、このあたり一帯は鈴鹿山脈が源流の「愛知川」、「日野川」、「野洲川」といった、3つの川に囲まれている地域です。

古くから米の産地であるとともに、麦なども作られていたため、牛の飼料にも恵まれていたようです。
そんなことも関係しているのか、近江牛は400年も前から飼育が始まり、上流階級の人々の食材として使われていたといわれています。

そして、現在でも宮内庁御用達の牛肉となっているんですね。それほどの牛肉ですから、もちろん味わいも抜群です。
恵まれた自然の中で育まれる近江牛には独特の色ツヤがあり、芸術的ともいえるような見事な霜降りが入っていますから、まず見た目で高級牛肉であることがわかります。

肉質も柔らかく、口の中に入れただけでとろけ、甘く豊かな風味が広がっていくその霜降りは、まさに絶品といえるでしょう。
また、脂肪に独特の粘り気があることも近江牛の特徴の一つと言えます。

さすがに、世界中に知られている高級牛肉だけのことはありますね。
近江牛は、もちろんステーキなどにしても美味しいのですが、その美味しさを最大限に引き出せるのはすき焼きでしょう。
実際、近江牛の定番の食べ方としては、すき焼きが広く好まれているものです。

但馬牛

tajima『但馬牛』といえば、日本各地にあるブランド牛の元、つまり「素牛」となっているもの。
つまり、この但馬牛がなかったら、現在の日本のブランド牛と呼ばれるものは誕生していなかったかもしれないのです。

そう考えると、但馬牛はとても重要な牛ということができますね。
もちろん、但馬牛自体が最高級和牛であることは言うまでもないでしょう。
但馬牛の産地である但馬地方は、兵庫県の北部、氷ノ山をはじめとした1000m級の山々に囲まれている、とてものどかな地域です。

そんな地域で、すべてのブランド牛の元となる但馬牛が育てられているんですね。
但馬牛の最大の特徴は、筋肉の中に「サシ」と呼ばれる脂肪が細かく入っている、いわゆる「霜降り肉」であるということでしょう。

いまや「霜降り」は美味しいお肉の代名詞として広く知られている言葉ですが、口の中に入れただけで脂がとろけ、肉本来の味と脂肪の甘みが見事に溶け合い、あの何とも言えない素晴らしい味わいが生まれてきます。

ステーキにして食べると最高ですが、焼肉やすき焼き、しゃぶしゃぶなどでも絶品の味わいを楽しめますね。
なお、但馬牛の中でも一定の基準を満たしたもの、つまり高級但馬牛のことを特に「神戸ビーフ」と呼んでいます。

また、但馬近辺で但馬牛を素牛として育てられている牛肉のブランドには、「三田牛」や「淡路ビーフ」などがあります。
どれをとっても、美味しい牛肉として知られているものばかりですね。

米沢牛

yonezawa『米沢牛』は、山形県の米沢市がある置賜地方で肥育された黒毛和牛の中でも、一定の基準を満たしたものだけを指す牛肉の銘柄です。
通常、「松阪牛」と「神戸ビーフ」、それに「近江牛」を日本三大牛と呼びますが、近江牛の代わりに、この『米沢牛』が含まれることもあります。

米沢市は、山形県の南東部に位置している盆地で、夏は暑く冬は寒いという盆地特有の気候なのですが、特に冬は季節風の影響もあり、豪雪地帯になることがよく知られています。

ですが、この豪雪と寒さに耐えることで美味しい牛肉できるといわれていて、とても引き締まった肉質が米沢牛の特徴の一つとなっています。

ですが、引き締まっているとはいっても、決して硬いわけではなく、上質な脂肪分が適度に入った霜降りは何とも言えないとろけるような食感を生み出しています。

美味しい牛肉の条件ともいえる、口の中に入れただけでとろけるように広がっていく旨みや香りは、もちろん米沢牛でも存分に味わうことができます。

見た目にも美しい赤身と霜降りの絶妙の色合いは、肉の芸術品と呼ぶにふさわしいものでしょう。
ステーキや焼肉などで食べると美味しいのはもちろんですが、お寿司など生で食べられることもあるようです。

ちなみに米沢牛は、明治時代に米沢市に滞在していたイギリス人教師のチャールズ・ヘンリー・ダラスが食べ、あまりの美味しさに感動したことから、評判が広がったといわれています。

その評判に偽りのない美味しさは、今後も日本のブランド牛として多くの人の舌をうならせていくことでしょう。

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