火災保険の概要や詳細について

公開日: : 最終更新日:2015/12/24 保険


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マイホームを購入したら、次は保険について考えなければなりません。
日本は地震大国で、阪神淡路大震災や東日本大震災など大きな地震が起きることがありますよね。
その際地震によって家が崩れるということは少ないのですが、一番多いのが火災による全焼なんだそうです。 地震だけではありません。
自分の家から火が出なかったとしても、もしかすると隣の家から火が上がってこちらまで燃え移るかもしれません。
そのような火事や災害等のアクシデントに備えるのが「火災保険」です。
火災保険の基礎知識では、「火災保険」の選び方や見直しの為に先ずは基礎知識について詳しくご紹介していきます。

火災保険の概要

『火災保険』とは、その名の通り「火事になった時のための保険」のことですね。
火事になると、家や建物が焼けてしまうのはもちろんですが、それ以外にも家財道具や貴重品、お仕事をされていれば必要な設備や商品の在庫など、様々なものに損害が起こります。
契約内容にもよりますが、基本的にはこれらすべてを保障するのが火災保険の役割といえるでしょう。
ただし、すべての火災に対して保障してくれるかというとそういうわけではなく、「戦争などで生じた損害で特約にないもの」や、「被保険者が意図的、また重大な過失で生じた損害」に関しては例外となります。
また、最近では火災だけでなく、地震や落雷、台風、雪などの自然災害、車両の衝突などの事故による損害、さらに盗難に対する保険が付属しているものが増えてきているようです。
言ってみれば、『家にかける生命保険』のようなイメージになってきているんですね。
もちろん、これらの内容は契約時に取捨選択することができますから、お住いの地域などによって何が必要かを考えて加入するといいでしょう。
すべての保障を受けられれば安心ではありますが、そうすると支払う保険料も高くなってしまいますから、そのバランスを取ることが大切です。
最近では、地震を心配されている方も多いと思います。
特約がなければ、地震による火災は補償対象にならないので、そのためにも地震保険を付帯させておくことは必須といえるかも知れませんね。

補償内容1:火災・風災・水災リスク

火災保険で補償される内容としては、当然ながら、まず『火災』による損害が挙げられます。
これは、火災保険と名のつくものであれば、必ず補償される内容といえるでしょう。
メインは火災ですが、『落雷』や『爆発』、それに『破裂』なども同列に補償されることが多いようです。
また、『風災』による損害も、ほとんどの火災保険で補償されます。
風災の他に、『雨』や『ひょう』、それに『雪』など自然災害全般が補償されると考えていいでしょう。
このように見ていくと、火災保険というのは、かなり守備範囲の広い保険ということができそうです。
ただし、『水災』に関しては微妙なところで、火災保険の種類によっては補償内容に含まれないというケースがあります。
『水漏れ』や『水害』は、住宅総合保険や店舗総合保険などでは補償されるものが多くなっていますが、住宅火災保険や普通火災保険では補償対象外となっている場合がありますので、契約時にな十分に確認しておく必要があります。
特に、地域的に水災が多いところにお住まいの場合には、補償されないと大変なことになりますので、注意しておきましょう。
具体的な補償内容としては、建物や家財に損害があったときに支払われる『損害保険金』や、火災の際の後片付けなどに必要な費用として支払われる『費用保険』、特約として付加することができる『賠償責任保険』などがあります。
実際に火災に合うと、建物や家財だけでなく片付けや臨時費用などが必要になりますが、それらは火災保険で補償されるので安心といえるでしょう。

補償内容2:その他のリスク

火災保険で補償される内容の中には、火災の他にも様々なものがあります。
例えば、『建物外部からの物体の落下・飛来・衝突』に対する補償。
これは、主に自動車が飛び込んできた時などの損害を補償するものです。
立地条件によっては、しょっちゅう車に追突され壁の修理が必要になるというお宅もありますから、そういう時に助かりますね。
また、日本では起こりにくいと思いますが、『騒擾(そうじょう)・集団行動等に伴う暴力行為』に対する補償もあります。
それから、もう少し日常的に可能性がありそうなところでは『盗難による盗取(とうしゅ)・損傷・汚損』に対する補償というものもあります。
盗まれた物に対する補償だけでなく、侵入するときにドアや窓などを壊された場合は、これも補償対象になるということですね。
さらに、『不測かつ突発的な事故』に対する補償というものもあります。
これは、間違って自分で事故を起こし建物に破損を起こした場合などに適用されます。
ただし、多少の擦り傷など、外見上は破損や汚損であっても、実用上の支障がない場合には補償対象とはなりませんので注意しておいてください。
また、これらの保障に関しては、契約する保険会社や保険自体のプランによっては補償内容に含まれないケースもありますので、詳細については契約時によく確認するようにしておいてください。
意外と自分が入っている保険の内容を詳しく知らないという人は多いですから、イザという時になって慌てないよう、普段からよく確認しておきましょう。

住宅火災保険とは

建物と家財を補償する保険『住宅火災保険』というのは、火災保険の中でも最も一般的なもので、建物と家財を補償する保険のことです。
なお、この場合の建物というのは住宅専用のものだけですので、店舗などは含まれません。
補償される内容は、火災や落雷、爆発、破裂、風、雨、ひょう、雪などといった基本的な災害に対するもので、保険料も安く抑えられていることが大きな特徴と言えます。
具体的には、損害そのものに対して支払われる『損害保険金』や、実際の損害だけでなく関連する費用が発生したときに支払われる『費用保険』、住宅火災保険に特約として付加させられる『賠償責任保険』などがあります。
『損害保険金』は、上記の火災や落雷、爆発、破裂、風、雨、ひょう、雪などによる損害に対して支払われますが、この中で自然災害に対する補償については、台風や暴風雨などによる損害だけが対象となり、一般的な雨や雪での損害は含まれません。
『費用保険』は、災害のために急に必要となる住居や衣服、寝具などに必要な「臨時費用」、自宅から失火した場合に近隣に損害を与えた時の見舞金として使える「失火見舞金」、災害で焼失したり破壊したものを片付けるための「残存物片付け費用」などが含まれます。
『賠償責任保険』は、賃貸住宅の入居者が大家さんに賠償金を支払う場合の「借家人賠償責任保険」、他人の所有物を壊したり他人にケガをさせたときの賠償金や弁護士費用などに使える「個人賠償責任保険」などがあります。
ただし、これらも保険会社やプランによって違いがありますので、詳細は契約時に確認してみてください。

住宅総合保険とは

専用住宅のための総合的な保険『住宅総合保険』というのは、住宅火災保険にさらに補償をつけ加えた、専用住宅のための総合的な保険と呼べるものです。
補償内容が手厚くなっている分だけ保険料は高くなりますが、かなり幅広い損害に対しての補償がありますから、保険料だけの価値は十分にあるといえるでしょう。
基本的な補償内容は住宅火災保険と同様、『損害保険金』と『費用保険』、それに『賠償責任保険』の3つですが、この内『損害保険金』と『費用保険』に関しては補償の幅が広くなっています。
まず『損害保険金』は、火災や落雷、爆発、破裂、風、雨、ひょう、雪などによる災害のほかに、「建物の外からの物体の落下、飛来、衝突、倒壊」、「水漏れ」、「水害」、「盗難」、「集団、労働争議による暴力行為」、「持ち出し家財の損害」などがプラスされます。
また『費用保険』では、臨時費用や失火見舞金、残存物片付け費用の他に、コンクリート壁のはく落や建物内の設備配管を修理するための「修理費用」、災害があったときにそれ以上損害が拡大しないようにするための「損害防止費用」などがプラスされます。
これらを見て分かる通り、補償の幅は相当広くなっていますから、住宅総合保険に入っていれば、住宅に関するトラブルのほぼすべてをカバーすると考えてよいでしょう。
『賠償責任保険』については元々が特約ですから、必要なものであればプラスしていくといいですね。
住宅総合保険という名の通り、まさに総合的な安心のための保険ということができます。

普通火災保険とは

店舗や事務所などに対する補償『普通火災保険』というのは、専用住宅ではなく、店舗や事務所などに対する補償がある火災保険のことです。
基本的には店舗や事務所、それに倉庫などの建物と家財が対象ですが、店舗併用住宅の場合でも店舗部分に関しては補償の対象となります。
具体的な補償内容は住宅火災保険と同じで、『損害保険金』と『費用保険』、それに『賠償責任保険』の3つとなっています。
『損害保険金』は火災や落雷、爆発、破裂、風、雨、ひょう、雪などの災害に対する補償で、『費用保険』は臨時費用や失火見舞金、残存物片付け費用に対する補償と、概ね住宅火災保険と変わりありませんが、特約である『賠償責任保険』が一部違います。
「個人賠償責任保険」は同じですが、店舗や事務所、倉庫などが、火災のために休業した場合の補償特約として、『店舗休業保険』というものを付加させることができます。
このように、住宅火災保険の店舗・事務所版ともいえるのが、この普通火災保険ですが、一般的な補償は全て含まれているので、まずはこの保険に加入していれば一安心ということができるでしょう。
とはいえ、最初にもお話した通り、住居部分には補償がありませんから、住宅火災保険や住宅総合保険プラス普通火災保険ということで、2つの保険に加入する必要が出てきます。
もちろん、それだけの価値はある保険ですが、保険料が高くなりますので特約である賠償責任保険に関しては必要なものだけに絞るなどの工夫が必要かもしれませんね。

店舗総合保険とは

住宅総合保険の店舗・事務所版『店舗総合保険』というのは、普通火災保険にさらに手厚い補償を付け加えたもので、住宅総合保険の店舗・事務所版と言えるものです。
具体的な補償内容については、住宅総合保険とほぼ同じと考えて良いでしょう。
つまり、『損害保険金』には、火災や落雷、爆発、破裂、風、雨、ひょう、雪、建物の外からの物体の落下、飛来、衝突、倒壊、水漏れ、水害、盗難、集団、労働争議による暴力行為、持ち出し家財の損害などが含まれ、『費用保険』には、臨時費用や失火見舞金、残存物片付け費用、修理費用、損害防止費用などが含まれています。
『賠償責任保険』については普通火災保険と同じく、個人賠償責任保険と店舗休業保険が含まれています。
地震保険を特約として付加することもでき、建物や家財が地震で損害があった場合には補償されるようになっています。
ただ、建物と家財は別々に契約が必要なので注意しておいてください。
また、地震が原因の火災の場合には、地震保険の方からだけ保険金が支払われるようになっていることにも注意が必要でしょう。
このように店舗総合保険は、店舗や事務所を構える人のための総合的な保険ということができるものですが、その分だけ保険料も高くなってきます。
もちろん住居に関する保障は、別に住宅火災保険や住宅総合保険に加入する必要がありますので、無理のない範囲でどの保険に加入するのかを検討していくといいでしょう。
詳細な内容については、保険会社に直接問い合わせて、間違いのないように確認しておいてください。

団地保険とは

集合住宅の建物や家財を補償する保険『団地保険』というのは、民間のマンションや公団といった、「集合住宅の建物や家財を補償する保険」のことです。
一戸建てと違って加入者が多いために、支払う保険料が割安で済むことが大きな特徴といえるでしょう。
具体的な補償内容は、住宅総合保険とほぼ同じになっています。
つまり、『損害保険金』として火災や落雷、爆発、破裂、風、雨、ひょう、雪、建物の外からの物体の落下、飛来、衝突、倒壊、水漏れ、水害、盗難、集団、労働争議による暴力行為、持ち出し家財の損害などが含まれ、『費用保険』として臨時費用や失火見舞金、残存物片付け費用、修理費用、損害防止費用などが含まれるということですね。
少し違うのが『賠償責任保険』で、借家人賠償責任保険と個人賠償責任保険の他に、事故などで身体に傷害をうけた場合に支払われる「傷害保険」を付加することができます。
さらに地震保険も付加できるのですが、借家人賠償責任保険と個人賠償責任保険、それに傷害保険は最初から団地保険に組み込まれている場合が多いようです。
また、マンションが持ち家なのか賃貸なのかによっても若干の違いがあり、持ち家であれば建物と家財の両方に、そして賃貸であれば家財だけに団地保険をかけることができます。
特に都会部では集合住宅にお住まいの方も多いでしょうから、その意味ではもっともなじみの深いのが、この団地保険といえるかも知れませんね。
ここでご紹介している内容は、あくまでも一般的なものですから、詳細は各損害保険会社や代理店に問い合わせてみてください。

その他の保険

通常、火災保険と呼ばれるものは、これまでご紹介してきた通り、「住宅火災保険」、「住宅総合保険」、「普通火災保険」、「店舗総合保険」、「団地保険」などが代表的なものです。
これ以外の火災保険としては、『長期総合保険』というものがあります。
この長期総合保険は、いわば積立型の火災保険のこと。
補償範囲は住宅総合保険とほぼ同じなのですが、保険期間が3~10年程度になっていて、満期になると返戻金を受け取ることができます。
また、各火災保険に特約として付加できるようになっているものに『地震保険』があります。
火災保険は、基本的に火災による損害を補償するためのものですが、地震が原因の火災については補償対象外となっていますので気をつけてください。
実際に、阪神淡路大震災の時にも多くの火災が起きましたが、地震による火災ということで火災保険金の支払いは行なわれなかったといいます。
ですから、火災保険と地震保険はセットで加入すると考えておくほうがいいかも知れませんね。
また、火災保険の中でも、住宅金融公庫から融資を受けてローンを組んでいる場合には、「特約火災保険」か「選択対象火災保険」のどちらかに加入する必要があります。
加入期間はローンが終了するまでですが、その間は他の火災保険には加入できませんので注意しておいてください。
それに、「特約火災保険」と「選択対象火災保険」の両方に同時加入することも出来ませんので覚えておきましょう。

火災保険の住宅の適用範囲

一口に火災による損害といっても、その規模などは状況によって異なります。
中には、火災保険は建物全部が燃えないとおりてこないと思っている方もいらっしゃるようですが、実際にはそのようなことはありません。
火災が起こると保険会社の専門調査員が状況の査定に向かいます。
それにより全焼であっても半焼であっても、相当の保険金は支払われるようになっています。
ただ、どのくらいの損害を全焼とするのか、また半焼とするのかは、保険会社によって基準が異なるようですので、加入している会社によって支払われる保険金の額が変わってしまうこともあります。
それに、建物の評価額以上の保険金が支払われることはありませんので注意しておいてください。
例えば、3000万円の家を建てた場合、2つの保険会社に3000万円ずつの火災保険に入ったとしても、実際に支払われるのは2社合わせて3000万円までということになります。
また、同じ火災であっても、地震が原因の火災の場合には火災保険から保険金が支払われることはありません。
この場合には地震保険に加入している必要がありますので覚えておいてください。
地震保険に加入している場合でも、建物の評価額の半分までなど上限が決まっていることも多いですので、詳細は契約時に確認しておくほうがいいでしょう。
さらに、特約に何をつけるかによって補償の適用範囲は変わってきますから、本当に必要なものを見極めたうえで契約することが大切なポイントといえます。

火災保険の店舗の適用範囲

店舗用の火災保険としては、『普通火災保険』と『店舗総合保険』があります。
これらの適用範囲は、基本的に「(住居以外の)店舗や事務所、それに倉庫」ということになります。
つまり住居として使っている部分に関しては、完全に補償の適用範囲外ということですね。
ですが、店舗や事務所、倉庫に火災などによる損害が起きた場合には補償が適用されます。
普通火災保険と店舗総合保険では、補償の範囲が異なりますが、基本的な補償だけでよければ普通火災保険、より手厚い補償を望むのであれば店舗総合保険を選ぶということになるでしょう。
火災保険という名称ではありますが、火災以外の地震や落雷、台風、雪などの自然災害の他、車両の衝突などの事故による損害、さらに盗難に対する補償も含まれていますので、その範囲はかなり広いものになっています。
ただし、地震が原因で起こった火災については補償対象外となってしまいますので、地震保険を特約として付加しておく必要があります。
地震保険に入っていなかったばかりに、阪神淡路大震災の時には多くの方が保険金を受け取れなかったといいますから、忘れずに付加しておいてください。
また、店舗や事務所、倉庫が補償の適用範囲ですが、それは建物だけでなく設備なども含まれてきます。
ただし、あくまでも火災を始めとした災害に対する補償であり、経年劣化などが原因の場合にはいうまでもなく対象外となりますので注意しておいてください。

「新価払い」と「時価払い」

火災保険で保険金を受け取る場合、『新価払い(または新価実損払い)』と『時価払い』という二通りのケースがあります。
例えば、2000万円で家を購入し、その時点で2000万円の保険に入ったとします。
そして、その家が10年後に火災にあったという場合を考えてみましょう。
『新価払い』の場合には、もう一度新しくその家を購入できる金額、つまり2000万円を保険金として受け取ることができます。
それに対して『時価払い』の場合には、もう一度新しくその家を購入できる金額から経年劣化や使用による消耗分を差し引かれた金額だけが支払われるという形になります。
ですから、その家が1000万円の価値とみなされた場合には、保険自体は2000万円で契約していたとしても1000万円しか受け取れないということですね。
こうして見てみると、明らかに『新価払い』の方が有利ですね。
最近の新しい住宅向けの火災保険は、大半が『新価払い』になっていますが、以前に契約した火災保険では『時価払い』となっているケースもありますので、一度確認してみたほうがいいかも知れません。
もちろん、これから新たに火災保険に加入するのであれば、『新価払い』か『時価払い』かをしっかりと確認しておきましょう。
意外と、自分の加入している保険がどちらなのかを知らないというケースも多いようです。
また、地震保険の場合は現状、『時価払い』が主流のようですので、これも覚えておいてください。

火災保険の契約期間

火災保険も、損害保険の一種です。
通常、損害保険の場合は掛け捨ての1年契約というものがほとんどなのですが、火災保険の場合には1年契約ももちろんありますが、3年、5年、10年、さらには30年といった長期契約が多いという特徴があります。
その理由はいくつか挙げられますが、多くの方が住宅を購入する場合に住宅ローンを利用されることが大きな理由といえるでしょう。
通常、住宅ローンの借入期間に合せて火災保険に加入しますから、必然的に保険の契約期間も長くなるということです。
また、長期契約になればなるほど割引率が大きくなるということも理由の一つとして挙げられます。
住宅ローンの支払プラス保険料となるのですから、少しでも安くなる方がいいのは当然ですね。
ただ、割安にはなるものの、一括払いが前提という場合が多いので一時的な負担は大きくなります。
また、時間が経つと契約内容の詳細を忘れてしまうことも多いので、その点は注意が必要といえるでしょう。
それから、保険内容を見直すキッカケをつかみにくいということもデメリットとして挙げられます。
契約当初は必要だと思ったものが、しばらくすると不要になるということも少なくありませんし、その逆も考えられます。
その点、短期契約なら更新時期に見直してプラン変更などがしやすいですが、長期契約では見直すこと自体がほとんどありませんので、余分な補償をつけて必要な補償が手薄になっているという可能性もありえます。
基本的には長期契約がお得ですが、定期的に内容を見直すよう心がけることも必要といえるでしょう。

一部保険とは、どのような保険でしょう?

『一部保険』というのは、保険の対象となる家などの価値よりも、設定している保険金額が少ない保険のことを表わす言葉です。
仮に、3000万円の家に対して2000万円の保険を契約した場合は、家が全焼したとしても2000万円の保険金しか受け取ることができません。
これは当然のことなのですが、2000万円以内の損害であれば、問題なく支払われるのかというと決してそうではありません。
3000万円の家に対して2000万円の保険ということは、3分の2の保険ということになりますから、2000万円以内の損害に対しても、同じく3分の2の割合で保険金が支払われるという形になります。
例えば、家を半焼して1500万円分の損失が出た場合を考えてみましょう。
保険自体が2000万円の保険ですから、1500万円なら全額カバーできると思いがちですが、実際には1500万円の3分の2、つまり1000万円の保険しか受け取ることができないのです。
一部損傷して、900万円の損害が出たとしたら、その3分の2ということで600万円だけが支払われます。
これは分かりやすいように例としてあげているもので、実際の計算とは若干変わってきますが、概ねこのような形で、一定の割合に基づいて保険金が支払われるという形を取るのが一部保険です。
保険料を節約するために一部保険となってしまうことが多いのですが、物価が上がることで家の価値も上がり、結果的に一部保険になってしまうというケースもあるようです。

超過保険とは、どのような保険でしょう?

『超過保険』というのは、家などの対象物の金額よりも保険金額が上回ってしまっている保険のことを指す言葉です。
例えば、2000万円の家に対して4000万円の保険をかけるというようなケースですね。
一分保険とは違って十分な補償を受けることはできますが、超過している保険金額は無効になってしまうので注意が必要です。
つまり、4000万円の保険をかけているのだから4000万円の保険金を受け取れるのかというと決してそうではなく、あくまでも受け取れるのは実際の損害額が上限ですから、2000万円までとなります。
ということは、超過している分の保険料はムダとなってしまいますから気をつけておいてください。
こうしてみると、超過保険にはメリットがないのですが、これは保険金の支払いによって利益を得るなど、保険契約が悪用されることを防ぐために設定されているということです。
超過保険と同じようなケースに『重複保険』というものもあります。
これは、1つの家に対して複数の保険会社と保険契約を結ぶことです。
それぞれの保険契約では保険金額が超過することはなくても、合計した時の保険金の総額が実際の物件の価値よりも上回る場合は、やはりその超過分は無効となります。
いずれにしても、本来の価値以上の保険を組んでも、超過した分はムダになってしまうということですね。
超過保険にしても重複保険にしても、メリットと呼べるものは特に見当たりませんから、火災保険などを契約する際には適切な額で設定するようにしましょう。

全部保険とは、どのような保険でしょう?

『全部保険』とは、保険の対象となる家などの金額と、契約している保険の金額が同一に設定されているものを指します。
つまり、もっとも適切な金額で設定されている保険ということになりますね。
例えば、2000万円で購入した家に対して、2000万円の火災保険をかけたとしたら、これは全部保険ということになります。
もちろん、この場合には損害額に応じた損害保険金を受け取ることが出来ますから、十分な補償を望めるというわけです。
基本的に、家など保険の対象となる物件の価値は、もう一度それを購入できる金額である「再調達価額」が基準になります。
これを「保険価額」と呼びますが、この保険価額を適正に評価し、その上で保険金額を設定することが重要なポイントです。
保険価額よりも保険金額が少ない一部保険では、イザという時に十分な補償を受けられないことになりますし、保険価額よりも保険金額が高過ぎる超過保険では、補償は十分に受けられますが超過した分の保険料がムダになってしまいます。
一部保険、超過保険共に、本来の保険の役割を十分に果たせないものとなってしまいますから、必ず適切な設定をして全部保険となるようにしましょう。
通常であれば、火災保険はすべて全部保険であるべきなのですが、物件の保険価額が適正に評価されなかったり、保険の知識が足りないために保険金額の設定を間違えてしまうということも起こりえます。
知らなかったための余分なロスを起こしてしまうともったいないですので、契約時にはくれぐれも注意しておいてください。

「住所」と「建物の構造」による保険額の違い

火災保険の保険金額は、その建物の『住所』と『建物の構造』によって変わってくるものです。
というのも、『住所』によって土地評価額が変わってきますし、耐火構造をほどこされているかどうかなどの『建物の構造』によって建物への評価額が変わってきますから、これは当然のことといえるでしょう。
ただ、『住所』にしても『建物の構造』にしても、どのくらいの評価を下すかは保険会社によって違いますので、見積りを出してもらったら、会社ごとに金額に大きな開きがあり驚くかも知れません。
ですが、それはどこかの保険会社が正しくて、それ以外の保険会社が間違っているというものではなく、あくまでも判断基準が違うということですので、あまり早急な判断はしないようにしましょう。
大切なことは、自分の家や店舗などの状況を適切に知っておき、それを保険会社にキチンと申告したうえで正しい評価額を設定してもらうことです。
ですが、意外と自分の家や店舗などの状況を知らないというケースも多いようですから、まずはそこを知っておくことが先決です。
最初にもお話した『住所』と『建物の構造』が、どのような保険価額となるのかをちゃんと調べておいて、保険会社に申告しましょう。
もしかすると、自分が思っていた保険価額よりも、保険会社が算出する保険価額の方が適切だという場合もあるでしょうから、その際には情報をすり合わせて適切な金額を設定し直すことも必要になるかも知れません。
複数の保険会社に見積りを頼み、もっとも有利なところを選ぶといいでしょう。

火災保険と火災共済の違いとは・・・

火災に対する備えとして、『火災保険』のことをお話してきましたが、その他に『火災共済』というものもあります。
この2つは、火災を始めとした種々の災害による損害が補償されるという点では同じですが、いくつかの違いもあります。
まずは、運営の主体が違うということが挙げられますね。
火災保険の方は、営利団体である民間保険会社が運営しているもので、金融庁の監督を受けています。
それに対して火災共済は、非営利団体の生活協同組合が運営しているものです。
運営主体が営利団体か非営利団体かというところは大きな違いがあり、火災共済の場合は何らかの理由で余剰金などがあると、契約者に還元されるようになっています。
ですから、実質的には火災共済の方が保険料が安くなるということもあるようです。
ただし、火災共済であればすべて安くなるというわけではなく、プランによってはかなり高額な保険料を支払う必要があるものもありますので、しっかりと確認しておく必要があります。
大切なことは、火災保険か火災共済かということではなく、自分に必要な補償をなるべく有利な条件で受けられるものを選ぶということですから、いずれにしても十分なリサーチをしておいて納得できる状態で契約するということでしょう。
中途半端なリサーチで契約してしまい、後からあわてても間に合いませんから、慎重になりすぎるくらいでちょうどいいのかも知れません。
もっとも、これは火災保険に限ったことではなく、保険全般に言えることですが。

『火災保険』と『地震保険』は、セットで入っておくべき保険といえるでしょう。
というのも、火災保険は火災だけでなく落雷、爆発、破裂、風、雨、ひょう、雪などの自然災害による損害を補償してくれるという、かなり広い範囲をカバーしてくれるものなのですが、地震が原因の火災に関しては補償対象外となっているのです。
これがクローズアップされたのは、阪神淡路大震災の時です。
この震災の時には、二次災害として多くの火災が起こりましたが、これらに対しては火災保険からの保険金はおりなかったのです。
そこで、地震保険が必要だということが広く知られるようになりました。
ただ、地震保険というのは単独で加入することができず、火災保険に付帯して加入する、つまり火災保険に入っていることが前提となるものです。
ですから、基本的には火災保険に加入するときに一緒に契約するということになります。
まだ地震保険に入っていないという方でも、火災保険に加入していれば契約期間の途中からでも地震保険に加入できますから、なるべく早い時期に追加しておくほうがいいでしょう。
ただし、地震保険で補償される金額は、火災保険の半額までとなっています。
ですが、一部の保険会社から火災保険の特約として、地震保険では補償されない分の補償までカバーするというものも出てきているようですので、今後は地震保険の補償範囲が拡大されていくかも知れません。
日本は地震大国ですから、このような補償はもっと手厚くなってほしいところですね。

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