フェロモンについて考える!人間にもあるのか?感じるのか?

公開日: : 最終更新日:2015/03/13 健康・病気

フェロモンについて考える
フェロモンと聞くと、なぜか甘酸っぱいほのかな香り、香水のような香りをイメージしますが、フェロモンとは何なのでしょうか?

簡単に口にしているフェロモンですが、実はよくわかっていないかもしれません。
フェロモンとは何?フェロモンについて考えてみたいと思います。

フェロモンとは何ですか?

フェロモンとは、『動物または微生物が体内で生成して体外に分泌後、同種の他の個体に一定の行動や発育の変化を促す生理活性物質のことである。』(Wikipediaによる)と言われています。

フェロモンについては、オスの蛾がメスの蛾に誘われるように遠くから集まってくる現象として、ファーブル昆虫記の中でも書かれていますが、このような現象が起こっているのかどうか、実際に証明されたことから、1959年にフェロモンと名づけられました。

フェロモンという名前は”pheromone”と書きますが、これはギリシャ語と英語の合成語で、ギリシャ語の「運ぶ」という意味をあらわす”pherein”と、英語の「ホルモン」すなわち”hormone”という原語とを合わせて作られました。

人間にもフェロモンはありますか?

蛾のような現象が人間にも起こるのだろうかということで、長い間研究が続けられていましたが、人間には、フェロモンも、フェロモンを感知する器官もないと言われていました。

しかし、1987年頃、当時アメリカ合衆国・ユタ大学のデービッド・バーライナー博士によって発見されました。
バーライナー博士は、手足を骨折したスキーヤーのギブスからはがれた皮膚細胞を採取し、ヒトの皮膚に含まれている物質についての研究を続けていましたが、その研究をしている間に不思議なことが起こりました。

皮膚細胞から取り出した抽出物を瓶に入れ、瓶のふたを開けたままにして研究室に置いていたそうです。
すると、これまではどちらかというと暗い感じの研究室だったのが、笑い声が起こったりするなど、とても明るい雰囲気に変わったのです。

なかでも、特に変化の大きかったのが、日頃から事務的なことしか話をしない女性が、自らみんなをトランプに誘ったそうです。
その後、今度は抽出物を入れた瓶を、ふたを閉じたまま研究室に置きました。

すると、研究員たちの行動が不機嫌でよそよそしくなり、以前のような暗い感じの研究室に戻ってしまったそうです。
このような状況をきっかけに、ヒトフェロモンの研究が進められるようになり、その結果、鼻の先端の小さなくぼみ「鋤鼻(ジョビ)器官」がフェロモンを感知して脳の視床下部が反応することがわかりました。

フェロモンが人間の行動に影響を与えることを発見したのです。
当時の科学者たちが、退化した不要器官であると思っていた「鋤鼻(ジョビ)器官」が、フェロモンを感知したのです。
その後、デービッド・バーライナー博士は人工的にヒトフェロモンを作り出すことにも成功しました。

フェロモンの正体は何ですか?

自分と同種類の別の生物体に対して様々な情報を伝えるための物質(匂い物質)がフェロモンであり、人間もフェロモンを感じることがわかりました。

そのフェロモンは、汗腺などを通して体外に放出されますが、フェロモンの正体については様々な説があり、フェロモンの原料はホルモンであるとも言われています。
エストロゲンなどの物質が体内にいる間はホルモンと呼ばれ、それが体外に放出されるとフェロモンに変わるというのです。

体内で作られるホルモンは、自分自身の行動や生理的状態に深く影響を及ぼしますが、一方のフェロモンは体外に放出されて変化したものなので、自分自身にというよりも、他の別の生物体に対して何らかの影響を及ぼします。

フェロモンはどこから出ていますか?

ホルモンが体外に放出されて変化してできるのがフェロモンですが、では、ホルモンはどこから放出されているのでしょうか?

ホルモンは、汗腺などから皮膚の上に放出されてフェロモンに変わります。
人間の場合は、ほとんどが腋の下から出ます。
犬など四足歩行の動物は鼻の先あるいは肛門周辺からフェロモンを出しています。

フェロモンのニオイは?匂いはどこで感じますか?

フェロモンはどんな匂いがするのでしょうか?残念ながらフェロモンは、ほぼ無臭でニオイがありません。
一般的には、鼻の中の粘膜にある「嗅覚神経」で”におい”を感じとることができますが、それに対し、フェロモンの場合は「鋤鼻(ジョビ)器官」で感じとります。
ほぼ無臭でニオイのないフェロモンは、一般的な情報伝達ではなく、まったく別の器官でほぼ無臭のニオイを感じとるのです。

男性と女性のフェロモンは違いますか?

フェロモンには、男性に作用するものと女性に作用するものの2種類があると言われています。
女性に作用するフェロモンは、男性の汗に含まれている”アンドロスタディエノン”と呼ばれるものであり、男性に作用するフェロモンは、女性の尿から発見された”エストラテトラエノール”と呼ばれるものです。

動物行動学エッセイストの竹内久美子先生によると、”アンドロスタディエノン”は男性の性フェロモンの最有力候補の一つで、このニオイを女性に嗅がせてみると、脳の性的覚醒に関わる部分が興奮するというのです。

一方男性の場合も、女性の性フェロモンの最有力候補の一つである”エストラテトラエノール”のニオイを嗅がせてみると、女性同様に脳の性的覚醒に関わる部分が興奮したそうです。 

男性にも女性にもフェロモンがあって、お互いにそれぞれのニオイを感じることができます。しかし、質の良いフェロモンを出すためには、健康的な食生活をおくること、人工的な匂いをつけたりせず、また、あまり清潔にしすぎないことが大切なようです。

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