犬の感染症 | 症状・原因・治療など

公開日: : ペット,

細菌性腸炎

『細菌性腸炎(さいきんせいちょうえん)』というのは、その名の通り、細菌が原因となって腸炎が引き起こされた状態のことを指しています。

具体的な細菌の種類は、「サルモネラ菌」や「クロストリジウム菌」、「カンピロバクター菌」、「スピロヘータ」、「大腸菌」、「プロテウス菌」、「緑濃菌」などが挙げられますが、この中でも特に重要とされているのは、「サルモネラ菌」と「カンピロバクター菌」です。

犬が細菌性腸炎になってしまった場合の症状は、原因菌の種類や感染部位などによって異なるのですが、主なものとしては「下痢(軟便・水様便・血便)」や「食欲不振」、「腹痛」、下痢のために体液を喪失したことによる「脱水症状」などが挙げられます。

犬が細菌性腸炎になってしまう原因は、言うまでもなく細菌の感染なのですが、その主な感染経路は、水や食べ物、食器などをなめるという、「経口感染」と考えられています。

口から入った細菌が腸の中で増殖し、粘膜内部に侵入したり毒素を産生したりすることで、様々な症状を引き起こしてしまうのです。

特に、免疫力が不完全な子犬や、手術や高齢などで免疫力の低下している犬が不潔な場所で飼育されていると、多発します。

治療法としては、抗生物質などの「投薬」が中心となります。

他に、症状を軽減させるための「対症療法」も行われることになるでしょう。

ただ、犬の約10%は何らかの細菌を保有しているといわれますが、健康であれば特に症状が出ることはありません。

ですから、免疫力を落とさないよう普段の生活に注意することが基本的な予防策といえるでしょう。

イヌ伝染性肝炎


『イヌ伝染性肝炎(いぬでんせんせいかんえん)』というのは、“アデノウイルス科“に属している「イヌアデノウイルスI型」というものによって引き起こされる感染症のひとつです。

傾向としては、1歳以下の犬での致死率が高く、成犬では症状が出ないということも多いようです。

イヌ伝染性肝炎の症状は一定していないのですが、よくあるパターンとして、次のように分類されています。

数時間前までは元気に過ごしていた子犬が、急に腹痛などを起こし、その後、12時間~24時間以内に死亡してしまうという「突然致死型(とつぜんちしがた)」。

感染はしていても、何の症状もあらわれない「不顕性型(ふけんせいがた)」。

“食欲不振”や“鼻水”、”発熱”程度の「軽症型(けいしょうがた)」。

2~8日の潜伏期の後、40度以上の高熱などが4~6日間続き、急速に治癒に向かう「重症型(じゅうしょうがた)」などです。

では、なぜ犬がイヌ伝染性肝炎になってしまうのかというと、その原因はもちろん「ウイルスとの接触」です。

具体的には、イヌアデノウイルスに感染している犬の唾液や尿、汚染された食器や衣類などを舐めることで感染しますから、普段から食器などを清潔に保つことや、散歩中に他の犬の尿に近づかないようにするなどの注意が必要です。

治療法としては、症状を軽減させるための「対症療法」が中心となります。

しかし、何よりも大切なのは“予防“ですので、『ワクチン接種』を行うことが、もっとも実質的な対処方法と言えるでしょう。

コロナウイルス性腸炎


『コロナウイルス性腸炎』というのは、その名の通り、「コロナウイルス」によって引き起こされる感染症のことを指しています。

コロナウイルスというのは、ニドウイルス目のコロナウイルス科のウイルスのことで、ウイルスの外膜である「エンベロープ」に存在する突起が、太陽から突き出している「コロナ」を思わせることから、この名がついたと言われています。

犬が感染する「犬コロナウイルス」は、消化器系を侵食する感染性の強いものなのですが、成犬が感染しても症状をあらわすことはほとんどないようです。

ですから、主には免疫力の弱い子犬に発症するということになります。

主な症状としては、「元気が無くなる」、「食欲不振」、「下痢(オレンジ色で悪臭が強い)」、「嘔吐」などが挙げられますが、“パルボウイルス”と合併すると死に至るケースもあります。

では、なぜ犬がコロナウイルス性腸炎になってしまうのかというと、その原因は言うまでもなく「ウイルスとの接触」です。

主には、感染した他のイヌの便や嘔吐物などを口にすることで感染すると考えられています。

続いて、コロナウイルス性腸炎の治療法についてですが、今のところ犬コロナウイルスに対する効果的な治療薬は存在していません。

そのため、もっとも実質的な対処方法といえるのが「ワクチン接種」です。

これは予防にもなりますので、必ず受けておくほうがいいでしょう。

また、各種の症状を軽減させるための「対症療法」も行われることになります。

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