ウォッカの歴史、製法、種類、産地、銘柄、カクテルのまとめ

公開日: : 最終更新日:2015/12/25 お酒

ウォッカについて

ウォッカとはトウモロコシや小麦、大麦などといった穀類、ジャガイモなどのイモ類を原料として糖化、発酵、蒸溜して得られたスピリッツを白樺炭でろ過した蒸溜酒です。
スピリッツとは、アルコール分が強いお酒の種類であり、代表的なものとしてはジンやテキーラ、ラムなどが挙げられます。
ウォッカはその中でももっともクセがない風味になっていて、まろやかな爽快感が特徴的です。
ウオッカのルーツは完全にはわかっていないのですが、12世紀頃にはロシア人が蜂蜜のお酒を飲んでいたとされています。
15世紀になって蒸溜技術が伝わると、ライ麦や蜂蜜のお酒を蒸溜したものが作られ始めました。
この蒸溜酒がロシア語では、「生命の水」を意味する「ジーズナヤ・ヴァダー」といわれています。
この「ヴァダー」(Voda)の部分が、愛称形である「ウオッカ」(Vodka)という名称に変わったのではないかといわれています。
ウォッカは大きく分けて、2種類があります。
一般的には味もにおいも色もなく、味わいもくせがないというものです。
そこに果実やハーブなどの香りを加えたもの、薬草を漬け込んだポーランド名産のものも有名です。
また、最近は厳選した原料と水を使って複数回蒸留することによって、さらなるピュアさが追求されている「グレイグース」や「フィンランディア」、「ベルヴェデール」などが人気になっています。
ストレートで飲むならば、小さめのグラスに注いで一気に飲み干す飲み方が一般的です。
舌で風味や香りを味わうのではなく、飲み干してから鼻や喉に残る後味を楽しみます。
そのほか、カクテルのベース酒としてもよく使われていて、自宅で簡単に作ることができます。


ウォッカの歴史について

ウォッカの起源については諸説があるのですが、11世紀のポーランドでは飲まれていたとされていて、12世紀に入るとロシアの地酒として定着しました。
1283年からロシアを統治していたモスクワ公国の資料において当時の記録が残っているため、その時代に飲まれていたということについては間違いないでしょう。
東欧において「生命の水」という意味の「ズィズネーニヤ・ワダ」という言葉が簡略化され、「水」を意味する「ワダ」と呼ばれるようになり、その愛称として「ウォッカ」という名前が残りました。
17世紀には、ロシア人の薬剤師であるアンドレイ・アルバーノフが、白樺の炭でろ過するという製法を見つけました。
ピョートル・スミノルフがその炭を活用し、ろ過の技術を開発したとされています。
17世紀から18世紀までは、ウォッカの原材料としてはおもにライ麦が使用されていました。
香草などで、風味付けが加えられていました。
その後、18世紀後半になって新大陸からトウモロコシやジャガイモなどの穀物が入ってきたことで、ウォッカにも使われるようになります。
蒸留機も使用されたことによって、現在のようなすっきりとして雑味がないものになりました。
1917年にロシア革命が起こって以後は、西欧諸国においてもウォッカの需要が高まっています。
モスクワでウォッカの製造会社を経営していたウラジミール・スミルノフはパリへ亡命し、現地でウォッカの製造販売を行いました。
さらにはアメリカで「禁酒法」が解禁されて以降、革命で亡命したルドルフ・クネットがアメリカとカナダでスミノフ・ウォッカの製造権と商標権を手にし、そこでも需要が拡大しました。

ウォッカの製法について

ウォッカの主原料は大麦や小麦、ライ麦、トウモロコシなどといった穀物です。
北欧やロシアの寒冷地域においては代替原料として、ジャガイモも使われています。
ウォッカは原料を糖化、発酵させた上で、連続式蒸留機によってアルコール分が85度から96度という高濃度のスピリッツを作るところから始まります。
それを水で割り、アルコール分が40度から60度になるように調整します。
その後、白樺の活性炭などといった炭素の層で時間をかけてろ過することによってほぼ無色透明、無味無臭になります。
ほかのお酒と比べて雑味もなく、すっきりとした口当たりに仕上がるのです。
白樺の炭を使用してろ過することによってスピリッツの刺激成分が排除され、くせのない香りが生み出されることになります。
それによってウォッカもクリアな飲み口になるのですが、その品質には炭の層の性質や通過させる速度なども大きくかかわります。
生成には、高い技術力が必要とされるのです。
そして、炭から味わい成分となるアルカリイオンが溶け出し、アルコールと水の結合にも大きな役割を果たし、まろやかさをも生み出します。
主原料となる穀物こそ地域によって違いはありますが、ベースにするスピリッツはアルコール純度を高めていますから、品質は変わりなく生成されます。
ウォッカはウィスキーやブランデーのように貯蔵、熟成によって品質が向上するというお酒ではありません。
ろ過した後は、すぐに瓶詰めして出荷されます。
貯蔵が必要とされる場合にはステンレスかほうろう製のタンクを使用して、ほかの物質からにおいが移らないよう慎重に管理されます。

ウォッカの種類について

ウォッカの種類は大まかに2種類あり、穀物を原料として造られたもの、穀物以外を原料に作られたものとに大別されます。
穀物ならライ麦、グレーン、グレーン、小麦、大麦など、穀物以外ではミルク、フルーツ、じゃがいも、ビート、モラゼス、フレーバードなどから造られます。
穀物から作られる方が主流であり、発祥の地であるポーランドやロシア産のものが多いのが特徴です。
逆に穀物以外から造られたものは、いろんな国で作られていることが多く、種類も更に細かく分類できます。
中でも有名なものは「スピリタス」というポーランド原産のウォッカで、アルコール度数世界最高の酒として記録されています。
70回以上の蒸留によってアルコール度数は95パーセントから96パーセント、限りなくアルコールそのものに近いお酒です。
ウォッカはそのままだとほとんど味に癖がなく、無色透明であるため、何か他の原料を漬け込んだり、カクテルのベースにしたり、料理の原料に使ったりします。
例えばズブロッカ草を漬け込んだ「ズブロッカ」は、アルコール度数40パーセントほど、桜餅のような香りが特徴的です。
フレーバードは生姜、唐辛子、パプリカ、ハーブ、レモン、フルーツなどで風味をつけてあるため、一風変わった味と香りを堪能できます。
「アブソルートカラント」、「ダンツカシトロン」、「フィンランディアクランベリー」、「ストプカメロン」などは味にまろやかさが増していて、初心者にも優しくなっています。

ウォッカの産地について

ウォッカの産地は、発祥の地であるポーランドやロシアが有名どころで、実際本場と言えばポーランド産、ロシア産をイメージします。
しかし実はポーランドやロシア以外にもウォッカの産地はありますし、意外なところでアメリカでも造られています。
主な産地はヨーロッパ、特に東欧が主な生産国として知られています。
東欧なら、ロシア、ウクライナ、エストニア、リトアニア、中欧なら、ポーランド、スロヴァキアなどが有名どころです。
更に地理的に近い北欧のフィンランド、スウェーデン、ノルウェーも産地として知られています。
その他西欧の一部、フランス、オランダでも産地として知られているところはありますが、所謂ウォッカ戦争で定義について揉めた国同士でもありますが、戦争と言うよりは定義に関する議論のことです。
穀物やジャガイモが原料のもの以外を認めないとしたポーランド、スウェーデン側、サトウキビやブドウも原料として認めるべきというイギリス、オランダの意見です。
ヨーロッパ以外の産地としては、ニュージーランド、カナダ、アメリカで生産されています。
従来製造法はアラビアからヨーロッパに伝わったものですが、アラビアでは飲酒の習慣が根付かず、現在は産地ではありません。
アラビアでは飲酒のためではなく、消毒剤や体臭予防、感染症の予防や治療薬、気付け薬として用いられ、その風習がポーランドにも持ち込まれました。
その甲斐あってか、ポーランドではペストが流行することはありませんでした。

ウォッカの有名な銘柄について

ロシアで確立されたウォッカの製法はロシア革命が起こって以降、国外へと広まりました。
その後は北ヨーロッパ諸国や東西ヨーロッパ、アメリカなどの世界各国で製造されるようになっています。
生産量に着目するとやはりロシアがもっとも多く、ロシア皇室御用達であるプレミアム・ウォッカの「スミノフ」や「ストリチナヤ」、「ストロワヤ」、「スタルカ」などといったおよそ1,000銘柄があります。
アメリカでは1950年代に爆発的なウォッカのブームとなり、世界的な生産消費国になりました。
とうもろこしがおもな原料として使われていて、ドライタイプに仕上げられています。
無色透明、無味無臭であるところがカクテルのベースとして重宝されたため、「スカイ」や「カムチャツカ」などが人気です。
ロシアから分家したとされるスミノフは、今や世界第1位の生産量を誇っています。
東ヨーロッパでは、「ヴォトカ」と発音しているポーランドでも盛んに製造されています。
プレミアムクラスのものはライ麦を使用していて、スタンダードではジャガイモや果物を使用したものが多く見られます。
ライ麦を使用している代表的な銘柄としては「ビボロワ」、「世界最強の酒」として知られている「スピリトゥス」、またフレーバーウォッカも人気であり「ズブロッカ」や「チェリーウォッカ」などが有名です。
そのほか、フィンランドには小麦を主原料としていて、スムーズかつライトでありながらグレーンに由来する味を残している「フィンランディア」が有名です。

ウォッカのカクテルについて

ウォッカのカクテルは、カクテルの中でも種類が多く、有名どころが多いことで知られており、ソルティドッグ、スクリュードライバー、カミカゼなどがあります。
カクテルはベースとなるお酒に他の種類のお酒、ジュースを混ぜて作り、この場合ウォッカをベースにしたカクテルということになります。
例えばソルティドッグは、グレープフルーツジュースと塩を適量入れて作るもので、さっぱりした口当たりが美味しく、人気が高いカクテルです。
従来はジンをベースにしていたものが流行と共に変化したタイプのカクテルになります。
塩分を補充できるため、汗をかく甲板員が水分と塩分の補充を兼ねて飲んでいました。
次にスクリュードライバー、ベースは同じで、そこにオレンジジュースを加えて混ぜてかき混ぜます。
オレンジジュースによってアルコール度数の変更が簡単に出来るため、口当たりがよく人気が高いカクテルとなっています。
蒸留酒ベース、リキュールベースなどバリエーションが豊富なことでも知られています。
カミカゼは名前は日本語ですがアメリカ発祥のカクテルで、切れ味が鋭いことと日本海軍の神風特攻隊とのイメージを合わせて名づけられたとされています。
ベースを3分の1、ホワイトキュラソーもしくはトリプルセックを3分の1、フレッシュライムジュースを3分の1ずつシェイクし、ロックグラスに注いで完成です。
このようにウォッカのカクテルは混ぜるお酒やジュースの種類、量によって無限に作り出すことが可能です。


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