葬儀の種類のまとめ。立場や状況で様々です。

公開日: : 葬儀.仏事

社葬

社葬とは、亡くなった人が企業に大きく影響を与える立場にあった場合に行われる葬儀のことです。
特に重役以上で社長や会長クラスの役員、創業者が亡くなったといった場合には家族や親族、生前に親しかった人たちだけで葬儀を行うというわけにはいきません。

また、それほど役職が高いわけではなかったという場合でも、業務中に亡くなってしまったようなケースであれば、社葬という形式をとることがあります。
影響力が強く「個人の死」ということで済ませることができないため、企業が遺族と一緒に追悼の儀式として社葬を行うのです。
また、時代とともに社葬のあり方や形式も変化してきています。

少し前までは遺族だけで執り行う個人的な密葬がまず行われ、それに続いて本葬として社葬を執り行うということが一般的でした。
しかしながら近年になって、社葬によって企業をアピールする目的が重視されるようになり、社葬のあり方自体が変わってきたのです。
一般的な葬儀ではなく、そして宗教的な儀式でもなく企業色を強めた告別式、さらには別に「お別れの会」が行われることもあります。

かなり大規模な葬儀となりますから、参列者の数も一般よりはるかに多くなります。
これは大企業であるほどその傾向が強く、社葬を行うことができない中小規模の企業については個人葬との合同による合同葬といったことが行われています。
社葬と合同葬、お別れの会を一緒にして社葬というくくりにすることもありますが、それぞれ別の種類の儀式であるとして認識されている場合もあります。

家族葬

家族葬とは、家族を中心に近親者だけを参列者としている葬儀のことです。
本来であれば亡くなった人と親しかった人、社会的にかかわりがあった人も参列者となるのですが、そうした人は参列させない形式が家族葬です。
特にここ数年では一般的な葬儀よりも家族葬を選ぶケースが増えていて密葬、火葬式と並んで代表的なスタイルになりつつあります。

ほぼ密葬と同じ形式であるのですが、密葬では亡くなった人とのつながりやあたたかみが感じられないということから、「家族葬」という名称が浸透したところもあります。
正確には密葬から「本葬」を外し、本当に家族だけで執り行うものを家族葬と呼んでいます。
近年になって確立されたスタイルであるため、いまだ明確には定義されていない段階であり、家族ごとに家族葬のあり方は違っています。

こうした家族葬というスタイルが近年になって浸透するようになった理由は、いくつかあります。
家族だけが参列するため一般参列者に気を遣わずに済むという精神的なメリット、葬儀予算をそれほどかけずに済むという経済的なメリットがおもなものです。
また、高齢になるほど参列するような知人や友人が先に亡くなっているということも多くなり、最初から身内だけの家族葬にした方が効率的であるという理由もあります。

葬儀会社でも依頼する遺族でも、あらかじめ予算がわかっていることからトラブルにつながる心配がありません。
もちろんデメリットがないわけではなく、伝統的な葬儀を大切にする親族からは反対される危険があります。

密葬

密葬とは葬儀の形式のひとつであり亡くなった人の家族やごく親しい親類、友人だけで行われるものです。
亡くなった人の近親者だけが参列するごく小規模な葬儀であり、近年は密葬という形式をとる場合が増えています。
従来の密葬は社会的な地位や知名度の高い人が亡くなった場合に、本葬を後回しにして内輪だけで小規模に行われるものでした。

密葬の後で、本格的な本葬を行うことが通常です。
本葬は大がかりであり準備にも労力がかかることから、家族の精神的な安定のことも考えて先に密葬を行う必要があったのです。
また、密葬の定義が明確になっていないため、密葬ではなく家族葬と呼ぶこともあります。
密葬から本葬を外して行われるものが、家族葬とされています。

混同されがちですが、本来の意味合いからいえばまったく別の形式であるということができます。
密葬の後に本葬もあることが前提ですから、家族葬の目的とは根本的に違っているのです。
もちろん密葬の後で、本葬を執り行わないという場合もあり得ます。

密葬に際しては秘密裏に執り行うものではないということと、親戚に密葬をするという連絡を忘れずすることに注意しなければなりません。
うっかりすると親戚の誰かが亡くなった人の友人や知人に連絡して、その応対に忙しくなって密葬の意味合いが薄れてしまいます。
亡くなった人の友人や知人を参列させるかどうかは家族の判断になりますが、後日に「お別れ会」を別途開くなどでして、密葬と別にしておく必要があります。

直葬

直葬とは葬儀を行わず、火葬だけをすることです。
近年になって流行してきた家族葬や密葬をさらに簡略化して、必要最低限となる火葬だけをすることが、直葬というスタイルであるのです。
葬儀は亡くなった人の宗教や宗派、主義、遺言状の内容、家族の意向といったものに左右されやすいため、亡くなった人の意思や家族の意向によって直葬になるという場合があります。
葬儀に費用をかけたくない場合やかける余裕がない場合、亡くなった人の遺言状に直葬を希望する旨が明記されている場合、亡くなった人が特別に宗教を信仰していない場合などがあるのです。

現実的な問題として、高齢になればなるほど参列するような親族や友人、知人が減っていくというケースも増えてきています。
孤独死した高齢者がわかりやすい例であり、簡素に直葬するしかないということが実態でもあります。
通夜、葬儀式、告別式などがすべて省かれるため、一般的な葬儀に比較して費用面でははるかに安価で済むというメリットがあります。

経済的な余裕がない遺族であれば、直葬という選択肢は有力なものになります。
ただしデメリットがないわけではなく、遺された遺族や友人、知人にとってはお別れをする場所や時間がなくなってしまうことになります。
立ち会うのは基本的に身内だけですから、あまり近しくない親戚や友人、知人に対しては事前の連絡が必要とされます。
自分にもしものことがあったときに直葬を望むのであれば生前から家族に言い残しておくか説得をしておくこと、遺言状を残しておくことが必要です。

音楽葬などの自由葬

音楽葬などの自由葬は、従来から行われてきた葬儀の形式にこだわらない新しいスタイルとして、近年注目を集めています。
亡くなった人が無宗教であった場合や遺言状で要望を書き残している場合、また遺族の要望によって音楽葬などの自由葬を選択します。
自由葬として音楽葬がよく知られている理由は進行に音楽を取り入れることが多く、音楽葬という名称で呼ばれることも多いためです。

また、単純に亡くなった人が音楽好きであったことから生演奏やコーラス、合唱を取り入れて本格的な音楽葬とする場合もあります。
音楽葬などの自由葬は、大きくは2通りに分けられます。
ひとつは従来の葬儀を通常通りに行い、進行の合間に音楽を取り入れたり、亡くなった人にとって思い出となる品を飾ったりするなどといったように、何らかの付加を行う場合です。

もうひとつは完全な自由葬であり、形式や流れはすべて亡くなった人が生前に考えているか、遺族が考えるという場合です。
メリットは亡くなった人の思い出について表現することができ、思う存分別れの時間を過ごすこともできて強い印象が残るという点です。
デメリットは式を行う側で流れや形式について考える必要があり、親族や参列者への説明が必要とされる点です。

特に伝統的な形式を望んでいる親族は説得することも簡単でないため、遺言状のとおりに自由葬をすることができない場合もあり得ます。
一般的な葬儀より手間はかかりますが、充実した別れの時間になるという点では、現時点でもっとも優れたスタイルであるということができるでしょう。

生前葬

生前葬とは、存命中である人が自分自身の葬儀を行うことです。
本来の葬儀とは、かなり違った形式になります。
本来、葬儀に本人が参加するということはできません。
そのため本人の意思とは関係なく派手な儀式になってしまったり、逆に簡素な儀式になってしまったりすることもあります。

むしろそうした場合が多く、生前葬は自分の葬儀へ喪主として参加することによって、自分で思った通りの儀式をすることができるというメリットがあります。
元気なうちに、体力があるうちに、高齢になって自己判断をすることができなくなる前に、一区切りをつける意味合いで生前葬を行うのです。
日本において生前葬は交際範囲が広い著名人や知識人、社会的な地位が高い人に多く見られます。

この場合の生前葬は、自分にとって社会的な活動を終わらせることについて知らせる意味があり、イベントのような儀式でもあります。
本人が主催者となって生前に行う告別式であるともいうことができ、周囲に自分の意思と気持ちを伝えて一区切りするために行うのです。
病気で余命を告げられているような人、これまで不義理を働いてきた人、周囲と疎遠になっていた人などが選びます。

そして実際に生前葬が行われた後については、本人が亡くなったときには本葬がすでに済んでいるということになるため、密葬を行うだけという流れになります。
つまり遺された家族に対しては、最低限の負担がかかるだけになるというメリットもあります。

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