日本三大如来>阿弥陀如来、釈迦如来、薬師如来

公開日: : 最終更新日:2016/09/03 旅行


日本の寺院には多くの仏像がありますが、像のモチーフになる仏には多くの種類があり、それぞれに由来や教学上の分類があります。そうした仏のうち、「如来(にょらい)」と名がつくものがあります。
如来はもともとは釈迦(しゃか)の尊称のひとつですが、大乗仏教では諸仏の尊称として使われます。如来と呼ばれる仏のうち代表的なのは、釈迦如来、東大寺の大仏で知られる大日如来、浄土信仰の本尊である阿弥陀如来(あみだにょらい)、そして薬師如来(やくしにょらい)です。如来像を祀る寺院としてよく知られているものが、日本三大如来となります。

長野善光寺・阿弥陀如来

善光寺(ぜんこうじ)は長野県長野市にある寺院です。日本仏教が諸宗派に別れる前から存在するため無宗派の単立寺院であり、宗派の別なく参拝や願掛けが可能であり、またかつては女人禁制であった仏教施設では珍しく女性の救済を掲げているのも特徴です。
この善光寺の本尊が、一光三尊阿弥陀如来像(いっこうさんぞんあみだにょらいぞう)の名でも知られる善光寺式阿弥陀三尊です。この阿弥陀如来像は絶対秘仏として住職ですらその姿を見ることはできず、朝のお勤めや法要の際に像を収めた逗子を拝するのみであり、七年に一度のご開帳の際には金銅阿弥陀如来及両脇侍立像(こんどうあみだにょらいおよびりょうわきじりつぞう)が本尊の分身として公開されています。

一光三尊阿弥陀如来像は、阿弥陀如来とその脇侍である観音菩薩、勢至菩薩ともに立像であり、この三尊全体を大きな一枚の舟型光背が覆っています。光背とはいわゆる後光のことで、このつくりから「一光三尊」と呼ばれています。サイズは阿弥陀如来が一寸五尺(約45センチ)、両脇侍が一尺(約30センチ)とされており、日本最古の仏像として伝わっています。
この形式の阿弥陀如来像は中国の南北朝時代(439年~589年)に源流を持ち、鎌倉時代に盛んにつくられています。そのため、善光寺の阿弥陀如来は秘仏ではありますが、同一モチーフの作例はいくつかの寺院で見ることができます。

京都嵯峨清涼寺・釈迦如来

清涼寺(せいりょうじ)は京都市右京区嵯峨(きょうとしうきょうくさが)にある浄土宗の寺院で、嵯峨釈迦堂(さがしゃかどう)の名でも知られる釈迦如来を本尊とする寺院です。融通念仏の道場として中世から崇敬を集めています。
本尊である釈迦如来像は、「三国伝来の釈迦像」と呼ばれ、「木造釈迦如来像及び像内納入品」として国宝に指定されています。
製作は北宋時代の985年で、インドの香木でつくられたと伝承にありますが、実際には中国産の桜材でつくられています。頭髪が縄目状に造形されていること、両肩を覆った衣に同心円状の衣文様があるなど、当時の中国や日本の仏像とは異なった形式でつくられ、中央アジア仏像に近い特徴をもっています。
この像は、宋に渡っていた東大寺出身の僧・奝然(ちょうねん)が現地の仏師である張延皎(ちょうえんこう)と張延襲(ちょうえんしゅう)に命じてつくらせたもので、インドの優填王(うてんおう)が釈迦の存命中につくらせたとされる像を模して掘られています。このことから、インド~中国~日本と伝来したとし「三国伝来の釈迦像」と呼ばれるようになり、また生前の釈迦をモデルにしていることから「生きているお釈迦様」といわれています。
奝然は、帰国後この像を京都の愛宕山に安置しようとしましたが、比叡山延暦寺に対抗する意図があったことから反対にあい叶わず、死後に弟子の手により棲霞寺という寺院の境内に安置され、そのときにできたのが清凉寺となります。
1954年、この像を調査した際に内部から制作した仏師に関する文書や奝然の遺品、仏教版画ななどの納入品が多く発見されています。特に、五臓六腑という絹製の内臓の模型は現存する世界最古の内臓模型であり、医学史の史料としても重要なものとなっています。

京都因幡堂・薬師如来

因幡堂(いなばどう)は京都市下京区(きょうとししもぎょうく)にある真言宗智山派(しんごんしゅうちざんは)の寺院で、正式な名称は平等寺(びょうどうじ)といいます。薬師如来を本尊とすることから、因幡薬師としても親しまれています。
京都にあるのになぜ因幡(現在の鳥取県東部)と呼ばれるのかというと、以下の様な由来によるものです。
997年、因幡国司の務めを終えた橘行平(たちばなのゆきひら)が帰京しようとしたところ、病に倒れます。ある夜、貴い僧が夢にあらわれ、「因幡国の賀露津(かろのつ)の浦に仏の国から流れ着いた貴い浮き木があるので、それを引き上げてみよ」というので探しに行かせたところ、等身の薬師如来像が流れ着いていました。この如来像は天竺の祗園精舎のひとつである東北療病院の本尊であり、これを祀ったところ行平の病は癒え帰京を果たしました。
行平はいずれ如来像を京に迎え入れたいと思っていましたが、その機会もなく年月が過ぎました。その後1003年の4月7日、屋敷の戸を叩くものがあるので開けてみると飛んできた如来像であったため、これを高辻烏丸(たかつじからすま)の屋敷内に祀ったとし、これがこの薬師如来像の由来であり、平等寺の起源であるといわれています。

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