キャットフードについての基礎知識

公開日: : ペット,

水分含有量による分類

キャットフードはどの程度の水分を含むかによって、数種類に分けられます。
毎日同じフードを猫にあげていると飽きてしまうこともあるので、気分転換にいつもとは少しちがうタイプのフードをあげてみるといいでしょう。
種類によって食感や臭いはかなりちがうので、使い分けることで猫を飽きさせない工夫ができるはずです。

ウェットタイプ

ウェットタイプは、含まれる水分が75%以下のものを指します。
食感がゆたかで臭いも強いため、猫が好んで食べます。
しかし、ドライタイプなどと比べると価格が少し高めで、食べかすが口内に残りやすいために口臭や歯石の原因になりやすいというデメリットがあります。
腐りやすいので、すべて完食させるか、残したときはラップをして冷凍保存をします。

セミモイストタイプ

セミモイストタイプは半生のフードのことで、含まれる水分は25~30%の発泡していないもののことを言います。
品質の劣化を防ぐため、防かび剤や砂糖などの添加物が用いられていることが多く、水分を保つために湿潤調整剤が使用されていることもあります。
含まれる水分が同等であっても、加熱発砲処理がされていないフードに関してはソフトドライと呼び、別の扱いがなされます。

ドライタイプ

ドライタイプは含まれる水分が、10%以下のキャットフードのことを言います。
水分含有量が13%だとカビが発生する危険性があるので、12%以下を保持しなければいけません。
しかし、少なくしすぎると硬くなって食べづらくなってしまうので、ほどよい水分の保持が必要とされています。
より安全性を高めるために水分含有量10%以下にしているメーカーが多いと言われています。
乾燥したものを固めているため、比較的長期間の保存が可能とされています。
しかし1度でも封を開けると酸化が進んでいくため、開封後は直射日光があたらない場所で密閉状態で保存することが大切となります。
ウェットタイプなどと比べると、価格もやすい傾向にあります。

公正競争規約で守られている


ペットフード公正取引協議会では構成な競争と消費者保護を目的に、表示について自主的にルールを設けています。
ここでは、その公正競争規約について紹介します。

フードの目的

この項目は製造の目的をあらわすもので、3種類に分けられています。
「総合栄養食」はペットに必要な栄養基準をクリアした、日々の主食として与えるためのフードです。
新鮮な水と一緒に食すことで、健康で過ごせるように理想的な栄養素がバランスよく含まれます。
ここで言う健康な状態というのは、各月齢や年齢の成長段階に応じたものを指します。
「スナック」はおやつのことで、それ単体で栄養素を補うのはよくないとされています。
そのため、足りない栄養素はほかのもので補うことが推奨されます。
「その他の目的」は、嗜好増進もしくはカロリー補給、特定栄養素の調整のためのペットフードのことです。
単体での使用は好ましくなく、ほかに補うべき食事内容や量を記載する必要があります。
一般食、栄養補完食、カロリー補完食、副食、特別療法食のどれかの表記で記載されます。

給与方法

猫の体重を考慮したうえで、一食につきどれくらいの量が必要か表示しています。
猫は空腹時間が長いと肥満の原因になること、胃液や胆汁を嘔吐しやすくなることから、朝晩の2回の食事が推奨されています。

成分

成分は粗タンパク質・粗脂肪・粗灰分・粗線維・水分について記され、それぞれパーセント表示されます。
成分中に見られる「粗」という言葉は、「だいたいの」という意味で用いられています。
正確な数値は計算上むずかしいため、だいたいの数値が用いられるのが一般的です。

内容量

内容量はそのままの意味で、フードの内容量が示されます。
フードの正味量について、g(グラム)、kg(キログラム)、ml(ミリリットル)、l(リットル)などの単位で記載されます。
棒状や丸い形状のおやつなどの場合は、個や本などの単位で記されることもあります。

表示義務項目


キャットフードには、ペットフード安全法で義務づけられている表示項目が記載されています。
2006年に愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律が施行され、いくつかの項目を記載することが義務化されました。
どんな内容が義務化されているのでしょうか。

ペットフードの名称

ペットフード協会では、ペットフードの定義を設けています。
それには「穀類、デンプン類、糟糠類、糖類、油脂類、種実類、豆類、魚介類、肉類、卵類、野菜類、乳類、果実類、きのこ類、藻類、 ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類、その他の添加物などを原材料とし、混合機、蒸煮機、成型機、乾燥機、加熱殺菌機、 冷凍機などを使用して製造したもの、または天日干しなど簡易な方法により製造したもので、 イヌの飲食に供するもの(以下「ドッグフード」という。)またはネコの飲食に供するもの(以下「キャットフード」という。)をいう。 」と示されています。

原材料

つかわれた材料すべての記載が義務づけられており、それには添加物も含まれます。
以前にアメリカで有毒物質が含まれるペットフードを口にした犬が多く死亡にいたりました。
さらにその有毒物質が含まれるペットフードが、日本でも輸入されていた事実がわかり、原材料表示義務化が進んだと言われています。
その有毒物質はメラミンというもので、メラミン樹脂に用いられてきました。
中国のメーカーが食品たんぱく質の含有量をねつ造するために用いられたことで、広く知られるようになった物質です。
中国国内ではメラミンが含まれる粉ミルクによって、乳幼児に腎不全が多く起こったということもありました。

事業者名・住所

製造者や販売者、輸入者など事業の種類を記載すること、事業所の所在地を記すことが義務づけられています。

原産国

ペットフードが最後に加工された国を記すことが義務づけられています。
たとえば原材料が海外のものであっても、日本国内で加工工程が行われれば原産国は日本ということになります。

添加物一覧


さまざまな添加物がキャットフードにはつかわれていますが、体にいい影響を及ぼすものは皆無と言われています。
ここではよくつかわれる添加物を紹介します。

ブチルヒドロキシアニソール

ブチルヒドロキシアニソールは1940年ころから石油向けの抗酸化剤としてつかわれるようになり、1956年から日本国内で食品添加物として認可されました。
バターやチューインガム、魚介冷凍品、油脂など一部食品への使用が許可されていますが、アメリカでの実験によると甲状腺がんや膀胱がんを引き起こすリスクがあると報告されています。

亜硝酸ナトリウム

亜硝酸ナトリウムは赤色着色剤もしくは保存料としてさまざまな食品に利用されています。
肉に含まれる色素と化学反応を起こして、赤色に発色して肉が黒ずむのを予防します。
食肉や魚肉、魚卵などに見られるアミンと呼ばれる物質と体内で化学反応を起こして、ニトロソアミンという発がん物質を発生させることもわかっています。

エトキシキン

エトキシキンはゴムの生産につかわれてきたもので、食品にも利用されるようになりました。
ビタミンEよりも高い抗酸化作用があるうえに安価なため、多くの食品でつかわれています。
わずかであれば健康への影響はないとするメーカーがありますが、確かな根拠には乏しいため、危険性がまったくないとは言い切れないのが現状です。
日本国内では飼料へ利用することは許可されていますが、人間が直接食べる食品への添加は禁止されています。

プロビレングリコール

プロビレングリコールは制菌や保湿を行うために、主に半生タイプのフードに用いられています。
プロビレングリコールを食べた犬は臨床上、血液学的影響は確認されませんでした。
しかし、猫の場合は赤血球にハインツ小体の増量や赤血球数の変化などが確認されたため、猫用フードのへの使用は控えることが推奨されています。

グリシリジン・アンモニエート

グリシリジン・アンモニエートは甘味料として用いられていますが、安全性が保証されているわけではありません。
人間に用いることは禁じられています。

成分一覧


キャットフードのパッケージには、フードになにが含まれているかという成分表が載せられています。
肉など一般的な食材が表記されていても、実際はわたしたちが想像するのと別のものである場合もあるので注意が必要です。
ここではいくつか代表的なものを紹介します。

肉・ミート

肉やミートといった表記は、処理された動物から採取された未汚染の肉のことを指し、食道や横隔膜、心臓、舌などに含まれる横紋筋肉あるいは骨格筋のことを言います。
またこれらにつく腱や皮も含まれ、特に原材料として多いのが牛やラム、七面鳥、鶏などです。
病気や事故によって死亡した動物の死骸が原材料として用いられているものもあるので、購入時にはできるだけ安全性が確かなものを選びましょう。

肉粉・ミートミール

胃腸や糞、血液、毛、ひづめ、角、くず皮などを生成処理して脂肪を除去してカルシウムの含有量がリンの2.2倍を超えていないものを、肉粉・ミートミールなどと言います。
また、消化酵素であるペプシンで消化できない残留物が12%以下であること、生成されたもののうちペプシンで消化できない粗たんぱく質が9%以下であるといった条件を満たす必要があります。

肉副産物ミート副産物

動物の体から肉部分を除去した、未汚染・未精製の組織のことを肉副産物ミート副産物と呼びます。
具体的には胃腸や骨、血液、肝臓、脳、腎臓、脾臓、肺などのことで、病死後の動物の死体を用いていることもあります。

穀物

穀物は、とうもろこしや大麦、小麦、玄米、米などのことを指します。
品質が悪いものだと、基準値以上の残留農薬を含む穀物、あるいは古すぎるものなど、人間の食用にはできないものがつかわれていることがあります。

脂肪

脂肪は、ひまわり油や魚油、鶏脂肪などを指します。
酸化すると有害物質に変化するため、酸化防止剤や添加物投与がなされます。
品質に問題があるものだと、料理の廃油や腐敗した脂肪などがつかわれていることがあります。

手作り食にした場合のメリット・デメリット


市販のキャットフードは手軽に利用できる反面、安全性への懸念がないとは言えません。
体に良くない影響を及ぼす原材料や添加物がつかわれていることもあり、猫の健康への不安が問題視されています。
そのため、自分でつくったフードを愛猫に食べさせたいと考える飼い主が増えています。
ここでは猫への手作り食のメリットと、デメリットを見ていきます。

手作り食のメリット

手作り食の大きな利点は、飼い主が納得した食材を厳選してフードを作れることだと言えます。
愛猫の食事内容をすべて把握できることは、飼い主にとって非常に安心できることだと言えるでしょう。
保存料や着色料などの添加物も不要なので、余計なものを食べさせたくない飼い主に最適な方法と言えます。
手に入れたばかりの食材をつかってつくれば、新鮮なフードを猫に提供することができます。
もちろん、自分でつくるわけなので、つくる過程も十分に把握できます。
また、猫の体調を見ながら、そのときに最適なフードをつくることも可能です。

手作り食のデメリット

手作り食は、当然ながら市販品を与えるよりも手間や時間がかかります。
しかし、作り置きや冷凍しておくことで、できる限り時間を短縮することはできます。
また、完全に市販品を与えずに手作り食だけにするには、それ単体で猫に必要な栄養素を補わなければいけません。
そのため、それ相応の知識や栄養計算が必要となります。
安価なキャットフードと比べると、手作り食は割高になりやすいということも頭に入れておく必要があります。
安い値段設定のキャットフードの多くは、人間が口にしない食材が使用されていると言われています。
そのため、安価な値段で提供されているわけです。
しかし、品質という点では手作り食には大きな利点があるので、猫の健康を考えるのなら手作り食は有用と言えます。
また、プレミアムフードなどと比べると、工夫次第で同じくらいの予算でよりよい食事を与えることも可能です。

キャットフードでこんな記載があると怪しい


愛猫に体にやさしいものを食べさせたいというのは、多くの飼い主が思うことでしょう。
キャットフードのなかには、品質がよくないものもあるので、愛猫の健康のためにそういったものは避けることが大切です。
ここでは避けたほうがいい、パッケージ記載について紹介します。

病気を予防・改善する

医薬品医療機器等法によって、病気を予防する、あるいは改善効果があるといった記載は禁じられています。
キャットフードは医薬品や医薬部外品ではないため、こういった効果は期待できません。

分割表記

分割表記は、同じ成分なのに表現をかえていくつかに分けて記載することを言います。
たとえば、成分表示にコーングルテンととうもろこしと記載されている場合、名称を変えて分割表記していることになります。
とうもろこしとひとつの表記にすると、成分比がもっとも多く含まれることになるので、一番上に記載する必要性が出てきます。
肉が一番上に記載されていたほうが消費者に選ばれやすくなると考え、わざわざ分割表記していると推定できるのです。

自然、ナチュラル

キャットフードの多くは、加工されています。
にもかかわらず、自然、ナチュラル、生、新鮮、フレッシュなどの表記を用いるのは消費者に誤解を与えることになるので控えるべきです。

特級、特選

こういった表記は客観的な事実が背景にないにもかかわらず、ほかのフードよりもすぐれているという誤解を消費者に与えかねません。
そのため、控えるべきだと言えます。

賞味期限が長い

異常に賞味期限が長いものは、その分たくさんの酸化防止剤や保存料がつかわれているということです。
猫にとって添加物が体にいい影響を与えるということはないので、極力少ないものを選ぶのが望ましいとされています。

価格が安すぎる

他社のものと比較して安すぎる、あるいは量の割に安い場合は、原材料費を安く抑えている可能性があります。
体にとって悪影響を及ぼすものがつかわれている可能性があるので、注意が必要です。

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