日本酒の種類 | 大吟醸酒、吟醸酒、原酒、生酒などの基準や特徴

公開日: : 最終更新日:2015/12/25 お酒, 日本酒

目次

日大吟醸酒とは

大吟醸酒とは、吟醸酒のうち、精米歩合50%以下の白米を原料として製造し、固有の香味及び色沢が特に良好なものとされています。
吟醸酒の精米歩合が60%なのに対し、それ以下にお米を「磨く」というのは、とても大変な作業で、お米の半分以上を捨ててしまうわけですから、非常にコスト的にも高いものとなります。
また、吟醸酒よりさらに徹底して低温長期発酵し、最後に吟醸香を引き出すために少量の醸造アルコールを添加するのが特徴です。
大吟醸酒のうち、醸造アルコールを添加せず、米、米こうじ及び水のみを原料として製造したものが純米大吟醸酒といいます。
ほとんどの方は、純米吟醸酒の方が良いお酒だと思っていることでしょう。
実は、逆で、吟醸酒のジャンルの中では、醸造アルコールを添加した吟醸酒、つまり大吟醸酒の方が格上となっています。
その理由は、大吟醸酒の気品の高い味わいと、そのなんとも言えぬ味のバランス、そして大吟醸酒の特徴をより際立たせる要素の一つでもある「吟醸香(ぎんじょうか)」は、醸造アルコールを添加することによって、初めて生き生きと引き出されるからです。
香味というのは、お米や酵母の菌体内の方にあるもので、少し醸造アルコールを添加することによって、それをはがし、お酒の方に移してやる役割を果たしてくれます。


吟醸酒とは

このお酒は、名前のとおり吟味して醸したお酒ということで、本醸造酒、純米酒よりもさらに丁寧に作られるお酒です。
吟醸酒は昭和の初期に作られるようになり、その造りの難しさ、高度な技術を要求されるお酒です。
もともとは、酒蔵の技術を競うコンテスト用のお酒で、市販を目的としたものではなかったのです。
一桶程度作るお酒だったので、数十本から数百本程度しか作られなかったものです。
これが、次第に愛飲家に広まって、一般消費者にまで飲まれるようになりました。
吟醸酒の特長は、香味の絶妙なバランスで、香りに独特のものがあります。
それは酵母が生きられるギリギリの状態を維持して、初めて生まれるものです。
低温でしかも長期間の発酵をさせなければならないので、高度な技術が要求されるわけです。
法律的には「精米歩合60%以下の白米」「米麹」および「水」またはそれらと「醸造アルコール」を原料とし、吟味して製造された清酒で、固有の香味を持ち、色沢が良好なものです。
吟醸酒の精米歩合は60%ですが、これはとても大変な数値です。
精米とは言わず、あえて「磨く」という言葉を使っているのもうなづけます。
本醸造酒や純米酒の70%は、約1日でできるのに対して2日以上かかるそうです。
時間をかけて正確に余分な部分を取り除いていき、ほぼ芯に近い部分だけとなるわけです。
吟醸製造という製法も、手作りの麹造りや低音・長期発酵、長期熟成といったことがその内容で、手間ヒマがかかっているのがわかると思います。

特別純米酒とは

純粋にお米だけで作ったお酒が純米酒です。
法律的には、「精米歩合70%以下の白米」「米麹」「醸造アルコール」および「水」を原料として製造された清酒で、香味及び色沢が良好なもの。
となっています。
では、純米酒に「特別」が付くことで、何が変わってくるのでしょう。
一般的には、特別本醸造酒を含めて、「特別○○酒」は、使用原材料や製造方法などが、通常の材料や方法以外で作られ、それが客観的事項を持って説明・表示できるお酒。
という具合に定義されています。
例えば、純米酒は精米歩合70%以下というのが条件となっていますが、これを60%以下の精米歩合にすると、これが「特別である」ということになります。
だからといって、「特別」になれるわけではありません。
「客観的…」説明が必要になってきます。
例えば「精米歩合60%以下。
日本酒度+10の超辛口。
完全熟成醪(もろみ)でドライ感と旨味のある特別純米酒」などです。
そして、純米酒の中でも「特別純米酒」という表示をすることとなります。
こうした事情から、「特別」を名乗れる条件が揃っていても、「特別」の説明を表示していないお酒も多いのです。
また、蔵元の考えで、特別純米酒であっても、「特別」とは、表示していないお酒もあります。
「特別」と表示されると、何となくありがたい気分にさせられてしまいます。
でも「特別」と表示されない「特別純米酒」があることを知っていれば、選択の幅も広がります。
単なるラベルやPRに惑わされることなく、何が「特別」なのかをしっかりと知ること。
その「特別」なことは、お酒の味にどんな特徴を与えているのかを知ることが「特別純米酒」を選ぶ時の大切な情報となるでしょう。

純米酒とは

純粋にお米だけで作ったお酒。
お酒のことをあまり知らず、単に混ぜ物がないからといった理由でチョイスしている人も多いと思います。
純米酒というのは、本当にお米の味が良くなければ意味がなく、造りもとても難しいもので、高度な技術が要求されるものです。
法律的には、「精米歩合70%以下の白米」「米麹」「醸造アルコール」および「水」を原料として製造された清酒で、香味及び色沢が良好なもの。
となっています。
これは、本醸造酒と同じですが、唯一醸造アルコールは使われていません。
ここが純米酒の特徴で、もちろん糖類や酸味料なども使われていません。
しかし、なかには、醸造アルコールを添加した偽物の純米酒も多く出回っているそうですから注意が必要です。
純米酒の見分け方としてラベルに「純米酒」と明記されているか。
これは、業者の良心に頼るのみです。
次に、原材料名の表示を見てください。
原材料名=米・米麹となっています。
ちなみに本醸造酒と違い、精米歩合や水は特に表示義務はありません。
最近は、精米歩合が純米酒にも表示して、品質の良さをアピールしている場合も多くなりました。
純米酒は、日本酒本来のお米の旨みが十分に味わえなければならないという厳しい前提となっています。
どちらかというと酸味もあり、味のしっかりしたお酒といえます。
良い純米酒は、喉越しに品があり、お燗をするとより味わいを増すといいます。
値段的には、本醸造酒とは、一升瓶で400円~500円高いものが多いようです。

本醸造酒とは

法律的には、「精米歩合70%以下の白米」「米麹」「醸造アルコール」および「水」を原料として製造された清酒で、香味及び色沢が良好なものとなっています。
また、使用できるお米のランクも決まっています。
「酒造好適米」(お酒作りに適したお米。
食料米とは別の品種)でも「食料米」でも、水稲粳(うるち)玄米の三等以上のお米です。
精米歩合というのは、お米をどこまで磨いたかという割合のことです。
精米度70%というのは、玄米から70%に削られたということです。
残りの30%は糠(ぬか)になったということになります。
良いお酒ほどこの精米歩合が高いことになります。
本醸造酒を見分ける方法は、まずラベルに「本醸造」の表示があるかです。
なぜ表示があるかというと「普通酒」特別するためです。
では普通酒とは…名前の通り普通に出回っているお酒のことで、居酒屋で「お酒」と注文したら、このお酒が出されます。
特定名称酒(本醸造酒・純米酒・吟醸酒)には、表示がきちんとされています。
また「本仕込み」とか「本造り」というように「本」の文字を使って表示してあるお酒も同じです。
次に原材料名の表示を見てください。
原材料表示=米・米麹・醸造アルコールと表示されています。
これだけを見ると、普通酒と同じ。
なので、あえて「本醸造」という表示がされているわけです。
一般的には、純米酒に近い香りと風味をもち、しかも純米酒よりは淡麗でまろやかな日本酒だといわれています。

原酒とは

搾ったお酒に水を加えていないのもの。
原酒は加水するお酒に比べるとアルコール度数が少し高くなりが、風味が濃醇。
「原酒」と「無加水」は同じ意味です。
逆に「原酒」や「無加水」と明記されていないお酒は、水を加えてアルコール度数を調整していることを意味します。
「水を加える」というとなんだか「薄めている」という悪い印象を持たれがちで、かえって原酒に価値観を見出しそうですが、日本酒の場合「水を加える」ことが重要になってきます。
よく「いい酒は、いい水から生まれる」なんて言われますよね。
水の良し悪しが日本酒の味を決めると言っても過言ではありません。
一般的に日本酒は、発酵終了時点で18度から19度、あるいはそれ以上という高いアルコール分があります。
通常は、これに水を加えてから出荷しますが、原酒と表示する場合は、この水を加えることはできません。
アルコール度数はもともとの高いまま、ということから「原酒」とネーミングされました。
なので、どの種類の日本酒も原酒といえば、アルコール度数が最低でも17度台になります。
原酒という言葉の響きから「お酒のエキスがつまったもの」とか「旨い酒の原点」とかいったイメージがあるかもしれません。
原酒は、アルコール度数の高さから言えば、強いお酒です。
しかし、皆に愛されるお酒というのは洋の東西を問わず、アルコールの度数で評価されるものではありません。
ちなみにアルコール度数が12度位の原酒もあります。
これは、造りの段階でお水をたくさん入れて造り、水を足さないで出した原酒なんです。

樽酒とは

居酒屋で、「樽酒」を注文すると、なんだか日本酒の「通」のような気分になってしまいますね。
樽酒というと「結婚式」などの鏡割りを連想して、おめでたい気分にもなります。
でも、どうやらこの感覚は関東以北に住む人の感覚らしいです。
昔、江戸時代、この一大消費地である江戸へのお酒の供給源は、兵庫の灘や京都の伏見でした。
今でも、酒どころとして有名です。
江戸は、水の質が悪くて、良い酒は造れませんでした。
そこでわざわざ遠くから取り寄せました。
江戸にお酒を送るとき、檜(ひのき)の樽に入れて船便で送っていました。
当時のことですから何日もかかってようやく江戸に運び込まれたのです。
その間に杉の香りがお酒に移り、江戸っ子は、それを粋と受け止めて大変喜んだといいます。
また、このような運送状況だったので、本当に良い酒(灘や伏見からの酒)は、樽の香りがするのがひとつのステータスだったのかもしれません。
このことから、関東では、今でも樽酒というと、どことなくありがたがっていただく風潮が残っているようです。
関西では、木の香りが移る時間がなかったためでしょうか、それほど民衆に定着はしなかったようです。
というより「旨い酒」の香りを損なう木の香りは、眉をしかめるものだったのかもしれません。
樽酒とは「木製の樽で貯蔵し、木の香りがついた清酒」だけが樽酒と表示できます。
普通、純米酒や吟醸酒は樽酒にされることはありません。
そのような香りがついてしまったら本来の香りを楽しむことができないからです。
樽酒には、普通酒か、本醸造酒が樽酒に使われるそうです。

生酒とは

この名前は、ビールの影響だといいます。
瓶ビールが主流だった頃、ビアホールができて「生ビール」が登場。
瞬く間に当たって「生ビール」が美味しいビールの代名詞となりました。
今でも、缶ビールに「生」とあると美味しそうに感じますよね。
その時流に乗ろうと、にわかに日本酒にもつけられるようになったそうです。
もちろん日本酒にも昔から「生」はありました。
搾ったばかりの新酒ですが、「新種バナ」とか「麹バナ」とか呼ばれていました。
まだ若いせいかヘンに甘くて嫌われていました。
「生」とは非熱処理、つまり加熱処理を一度もしていないお酒だけがいえることで、中の酵母などがまだ生きているお酒のことをいいます。
普通日本酒は、二度加熱殺菌されてから一般消費者に飲まれます。
その加熱殺菌作業を「火入れ」といって日本酒の本来の旨みは、火入れをして熟成させてこそ生まれるものだといいます。
生酒は、新酒としての華やかな香りはあるけれど、味は若くて荒々しいもので、本当の旨みはのってはいないといいます。
ワインのボジョレーヌーボーみたいなものかもしれませんね。
そうしたことを楽しんで呑む分にはいいかもしれません。
しかしビールの延長で「生は旨い」という固定観念に囚われていては、本来の日本酒の美味しさを楽しむことはできません。
ちなみに日本酒の「吟醸」という言葉もビールやウイスキーに使われるようになり異業種交流というか、消費者の嗜好に敏感なんですね。

生貯蔵酒とは

「生酒」と「生貯蔵酒」はどう違うのでしょう。
この違いを知るためには、「生詰(なまづめ)酒」のことを知らなければなりません。
通常お酒は、貯蔵前と瓶詰め前に二度火入れをして加熱殺菌処理を行います。
そうすることで、旨みや香り、深みが生まれるといいます。
「生酒」は、火入れをしていない搾りたてのお酒です。
生詰酒は、このうち一度目の火入れをして、二度目をしないお酒です。
これは、貯蔵前の火入れだけをしたお酒で瓶詰め前にはしないということです。
ということは、本当は「生」ではないということです。
昔は「冷おろし」といって、秋によく出荷されていました。
そして、その逆に貯蔵前に火入れをしないで、瓶詰め前に火入れをしたお酒が、生貯蔵酒と呼ばれるお酒です。
生のまま低温貯蔵し、瓶詰めの前に火入れをするものです。
「生貯(なまちょ)」「さき生」とも呼ばれます。
酒屋さんの冷蔵庫には、日本酒の「生」の文字が氾濫していませんか。
これは、「生ビール」の影響が大きそうです。
現代の嗜好が「生」に流されて、各メーカーが「生」と付いた商品は「売れる」と考えた結果でしょう。
生チョコ、生キャラメルもブレークしたのもわかります。
日本酒好きの人から言わせると、貯蔵から熟成中は生で、瓶詰め直前の火入れでは、味も香りも荒いと。
日本酒初心者には、まずは、ノーマルな本醸造酒から初めて、徐々に舌を肥やしてから、生貯蔵酒にトライしたほうがいいかもしれません。


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